オールラウンダーの「X」とオフ志向の強い「R」をラインアップ!
ミラノショーではKTMブースに展示されたのみで詳細は公表されませんでしたが、今回発表された390アドベンチャーは2モデルをラインアップしています。まずはフロントに19インチを採用、前後キャストホイールを装備したアドベンチャーツアラータイプのX、そしてフロント21インチを採用した本格オフロードトラベラーのRです。
スタイリングはKTMのアドベンチャーファミリーのDNAを色濃く感じるもの。ボディカラーはXがオレンジとホワイト、Rはホワイトのみをラインアップしています。
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パワフルなDOHCシングルをトレリスフレームに搭載!
エンジンは390DUKEの流れを汲む、398.7cc・水冷4ストのDOHCシングル。LC4cと呼ばれるこのユニット、パワーは44HPと、このクラスでは強力な部類。これを鋼管トレリスフレームに搭載します。もちろん、排出ガス規制のユーロ5+にも対応しており、アシスト&スリッパークラッチも標準装備しています。
足まわりも豪華、ライディングモードも完備!
フロントはWP製の倒立フォーク。写真のRは伸側、圧側の調整機構付きですが、Xの方は調整機構がありません。また、Rの21インチに対して、Xは19インチのキャストホイールを採用。フロントのホイールトラベルも、Rの230mmに対して、オンロードも視野に入れたXは200mmという設定となっています。フロントブレーキはΦ320mmローターで同じ、キャリパーもともにBYBRE製です。
写真はRのリアショック。XとR、どちらもWP製のユニットですが、このリアショックの仕様が両車では異なっていて、Xがプリロード調整のみなのに対し、Rがプリロードと伸側減衰調整が可能なユニットとなっています。
ちなみにライディングモードはどちらもレイン、ストリート、オフロードの3種類が用意されていて、このクラスとしてはかなり先進的。トラクションコントロールはXには装備されませんが、Rには標準、ABSもXが通常タイプなのに対し、RにはコーナリングABSが備わるほか、メーターもXが5インチモノクロ液晶なのに対し、Rは5インチカラーTFTとなります。
クラスを超えた本格派、日本での発売にも期待!
このように、XとRでは装備内容が異なるので、価格差も当然ながらあり、欧州での価格差は約1600ユーロ(約25万円)ほどついています。国内発売等のアナウンスは現在ありませんが、ツアラー志向のX、本格オフロード仕様のR、どちらも発売して欲しいところ。今後の情報に期待しましょう。さらなる詳細は月刊『オートバイ』4月号でもご紹介しますのでお楽しみに!
KTM 390 ADVENTURE X/R 主要諸元
スペック | 390 ADVENTURE X | 390 ADVENTURE R |
ホイールベース | 1464mm | 1481mm |
最低地上高 | 232mm | 272mm |
シート高 | 825mm | 870mm |
車両重量 | 165kg | |
エンジン形式 | 水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒 | |
総排気量 | 398.7cc | |
ボア×ストローク | 89×64mm | |
圧縮比 | 12.6 | |
最高出力 | 33kW(44HP)/8500rpm | |
最大トルク | 39N・m(3.97kgf・m)/7000rpm | |
燃料タンク容量 | 14L | |
変速機形式 | 6速リターン | |
ブレーキ形式(前・後) | Φ320mmシングルディスク・Φ240mmシングルディスク | |
タイヤサイズ(前・後) | 100/90-19・ 130/80-17 | 90/90-21・ 140/80-18 |
KTM 390 ADVENTURE X/R 写真
KTM 390 ADVENTURE R プロモーションビデオ
文:松本正雅