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第1回「最初の愛車と初期型信仰」
高知県で育ったみちはる少年。バイク好きの兄貴たちの影響もあって、中学生の頃からバイクに夢中だった。高校1年生の冬、16歳となると…。
「免許を取ったばかりの初めてのバイクがCBナナハン。K0(ケーゼロ)の中古を買いました」。
楠先生が免許を取った1973年の1月には、CBナナハンはポジションランプやパッシングスイッチ、ロック付きシートなどを装備した「K2」型に進化していたが…。
「当時、クルマにもバイクにも初期型信仰があり、マイチェン=堕落と言われました。実際にはそんなことはないけど〈扱いやすさ〉と〈面白さ〉は両立しにくいのは事実ですね」。
「フォークブーツが嫌だったので、カワサキ・バイソンTR250のライトステーに換えてフロントフォークを剥き出しにして、シートのアンコを抜く。タンクにステッカーを貼り、写真には写っていないけど4本マフラーのエンドを白や赤で塗るのも当時の流行。集合マフラーは世の中にまだなく、これで3000円くらい」。
集合マフラーが世に出たのは、1971年10月。ヨシムラ・チューンのクラウスホンダCB750FOURがカリフォルニアのオンタリオ250マイルレースで「POPヨシムラ」の集合管がデビューした。ヨシムラから世界初の市販集合マフラーが発売されるのは翌年。それはカワサキZ1とホンダCB用なのだが、その集合管が楠先生に多大なインパクトを与えることになるのだ。
(続きは、第2回「Z2とマッハナナハン」。お楽しみに!)
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