扱いやすさを重視したビッグオフローダー、CRF1100L Africa Twin
新型アフリカツインシリーズは、低中域のトルクアップと高速巡航時のゆとりを求めて排気量が1082㏄にアップされた。
フレームは軽快さ向上のため、従来モデルより、ステアリングステム周りやスイングアームピボットの周辺で、よりしなやかにたわむ剛性バランスとしつつ、メインフレームの片側アンダーパイプを分割式から固定式に変更して、剛性の核をしっかりと確保している。
また、新型はシートフレームなどのリア部分をアルミの分割式とした。前後サスはホイールで従来より40㎜ほどトラベル量を縮めた分、シート高はおさえられている。
これがスタンダードなアフリカツインのあらましだが、見た目の印象としては、ひとまわり以上小柄になった印象。もう巨漢しか操れないビッグオフではない。
取り回しやすさを重視したフルモデルチェンジなのだ。
開発者VOICE
森田健二氏
二輪事業本部
ものづくりセンター
商品開発部 商品開発1課 技師
目的を絞ってそれぞれのキャラを設定しました!
スタンダードにビッグタンクのアドベンチャースポーツと、2モデルをラインアップするのは従来型と同じですが、せっかく2モデル用意するのだから、アフリカツインの魅力である「オフロードでのファンライド」と「旅」をそれぞれがもっと楽しめるマシン造りにしたらどうだろう、ということで今回の新型を開発しました。
エンジンは「もうちょっとパワーが欲しい」という声にお応えして、ちょうどいいパワーが確保できる排気量としています。
ただ、ひと目でアフリカツインと分かるルックス、オフロード性能、スリムな車体といった「アフリカツインらしさ」はしっかりキープした上での進化です。
楽しみにしていてください。
ホンダ「CRF1100L Africa Twin」「CRF1100L Africa Twin Dual Clutch Transmission」の主なスペック
※【 】内はDCT仕様車
全長×全幅×全高:2,310×960×1,355mm
ホイールベース:1,560mm
最低地上高:210mm
シート高:830mm(ローポジションは810mm)
車両重量:226kg【236kg】
エンジン形式:水冷4ストOHC4バルブ並列2気筒
総排気量:1,082cc
ボア×ストローク:92.0×81.4mm
圧縮比:10.1
最高出力:75kW(102PS)/7,500rpm
最大トルク:105N・m(10.7kgf・m)/6,250rpm
燃料タンク容量:18L
変速機形式:常時噛合式6段リターン【電子式6段変速(DCT)】
キャスター角:27.30゜
トレール量:113mm
タイヤサイズ(前・後):90/90-21M/C 54H・150/70R18M/C 70H
ブレーキ形式(前・後):ダブルディスク・シングルディスク
ライディングポジションと足つき性をチェック!
身長:176cm 体重:68kg
シート高が低くなっているだけでなく、車体全体が低くなっているのでまたがりやすい。身長160cmクラスのライダーでも足つき性に不自由はなさそうだ。小型のスクリーンは視界を妨げないので、目の前の景色が広く感じる。