ワークマンが出した「CORDURA EURO ライディングパンツ」は使えるのか?
某月某日、うちの近所にショッピングモールができて、その中に「ワークマンPLUS」ってのが入ってました。ん?ワークマンは知ってるけど「PLUS」ってなんだ?と思ったら、みなさんご存じかもしれませんが、ガテン系シゴト服のカリスマ、ワークマンのちょっとカジュアルバージョンが「PLUS」なんですね。
ここwebオートバイでも何度も紹介していますが、この「ワークマン」ブランドが、いまバイク乗りたちに大注目を浴びてるんです。
数年前かな、ワークマンといえば吉幾三さんが「♪広がる、世界に、夢があふれてる~」なんつってCMソングを歌ってたのに、急にダンサーがブレイクダンスするCMが始まったり……。ちょうどモデルチェンジしてる時期だったのかもしれないですね。
そのワークマンといえば、今までは例えば屋外作業用の防寒着を「お、これバイクでもイケんじゃね?」って着回す人も多かったんですが、ここのところは、明らかにワークマン側もバイク乗り用のアイテムをラインアップしていて、その相乗効果もあって、ユーザーが増えている感じなのです。
編集部とワークマンのお付き合いもあって、この数シーズンは新製品発表会にもお邪魔しています。つい先日は「19年秋冬コレクション」発表会にもお邪魔していて、スタッフのてっぺーがカタログを持ち帰ってきました。
パラパラとめくってると、カタログからもう、バイク(ヤマハMT-10でした)が出てきて、ハッキリとライダー用を謳ってるんですね。それも、レインウェアやグローブ、防寒ジャケットなんかが多かったんですが、その中にひとつ、気になるアイテムがありました。
商品名は「コーデュラEUROライディングパンツ」。コーデュラといったら、アウトドアウェアとか、もちろんバイク用ウェアにも使用されている耐久性・耐水性に優れたファブリック。僕、このコーデュラとかバリスティックナイロンの類が大好きで、まぁバイク用に使ってるから頑丈で、軽くて、使い勝手がいい、と。
そんじゃこのライディングパンツ買ってみるか、ってオンラインストアにアクセスしてみると、ソールドアウト。よく見たら、カタログにも「限定生産」って書いてあって、近所のワークマンに行ってみても在庫がない、と。
人間、買えないとわかると欲しくなる気持ちが沸き立つもので(笑)、街を走っていてワークマンの黄色い看板を見つけたら寄り道しちゃたり。そこで知ったのが、近所にオープンした、ワークマン「PLUS」だったわけです。
そして、そのショッピングモールがオープンして数週間、ちょっと寄ってみました。お、スポーツオーソリティあるじゃん、ABCマートもリーガルもある。そして、お目当てのワークマンPLUSもあったわけです。
ワークマンPLUSって言ったって、品ぞろえは他のワークマンと大差なく、ガチ中のガチな作業着系はないかな、って印象。季節柄、ダウンとか保温系のインナーが多くて、例のライディングパンツはココにもないか……ってあきらめかけたところに、ありました、LLサイズがひとつだけ。僕、モモが太いからLLサイズでちょうどいいかな、って試着してみたらウエストもぴったりで(笑)。
会計の時にちょっと聞いてみたら、この商品って引き合いが多いらしく、僕が買った現物もラストワン、次回入荷もいつになるかわからない、ってことでした。
早速履いて出かけたのが、実は半月程前にここWebオートバイにアップした「原2ツーリング ワンツーでツー」の時。
11月に入ったばっかりなのにお天気に恵まれて、防寒はあんまり考えなくてよさそうだった日。愛車CB125Rで早速出かけてきたんです。
このコーデュラEUROライディングパンツ、履き心地は軽く下半身のホールド性もいい。肌に当たる部分はフリース系の肌当たりの柔らかい素材を使っていて、ちょうどパートごとに異素材を組み合わせているような立体構造が動きやすさを生んでるみたい。コーデュラナイロン、ビニールレザー、ひざ上にはシャーリングもあってふくらはぎにはシューズをはいた後にキュッと締められるベルクロも装備してある。
へぇぇ、作りはよく考えてるな、って感じで、両モモには深いポケットもあって、なんとひざにはナニガシかのパッドも入れられるスペースも! 面白いのはレングスを調整できるベルトが両腰につけられていること。これだと裾がダブついたりはしないからね。
走っている感じは、ストレッチ性もよくて防風性もいい。オーバーパンツやアンダースパッツが必要っぽい寒い日以外はイケるな、って感じ。ただし、個人的かもしれないけれど、ライディングパンツに必要だな、って思う「守られている感」が希薄だったかな。
素材が薄く、動きやすい反面、守られている感はデニムより低いかもしれない。ちょっと距離を走るときは、やっぱりバイク専用ウェアブランドのライディングパンツのほうがいいな、って感じでした。
けれど、びっくりしたのは、このライディングパンツが定価3900円、しかも税込みで買えるってこと! ワークマンブランドともなると、作っている数もハンパないんだろうから、そのスケールメリットも大きいんだろうな、って感じ。
それでも「バイク用品ブランドのウェアより全然いいよ」なんては思わなかったなぁ。
どっちも、それぞれに長所も短所も、メリットもデメリットもあるな、って感じ。それでも、少なくとも魅力的な新しい選択肢が出現したな、っていうワークマンライディングパンツ初体験でした♪
写真/ワークマン iPhone撮影/中村浩史 文責/中村浩史