2月に入ってからバイクでキャンプに出掛けてきました。前回は真夏、なぜか厳しい時期にばかりにキャンプをしたがる編集部の面々。今回参加した3人の寒さ対策をまとめてお伝えします!
レポート:西野鉄兵

冬キャンプ対策の寝具

画像1: 冬キャンプ対策の寝具

テントの中で焚き火はできないし、火事や一酸化炭素中毒になるためガスヒーターも使えません。

そこで、野外でほとんど活躍しなかった電気セラミックヒーターの出番が来ました。

寝る直前に松本先輩は、外に放置されていたセラミックヒーターのスイッチをオン。テント内へ向けて温風を送り出しました。

画像2: 冬キャンプ対策の寝具

これが効果てきめん。テントの中に入るとまるで暖房の利いた部屋のように暖かく、冬キャンをしていることを忘れてしまうほどです。

同じような要領で、夜中に目を覚ましたとき、何度かテント内を温めたのだとか。要はこのセラミックヒーターなるものは、ドライヤーと似た構造のようです。

テント内で常時つけておくのは危険でしょうが、火事にもならないし、なかなか優秀ですね。

さて、そんな文明の力を持たない僕はどうしたのか。

きわめてオーソドックスな対応をしました。

寝袋を重ねて、最後にシュラフカバーです。

画像1: 寝袋を重ねて、最後にシュラフカバーです。

使った寝袋は、羽毛量350g(写真中央)と500g(写真左)のダウンシュラフ。それらに入ったのち、シュラフカバー(写真右)にも入れば、まあだいたい何とかなるというのが経験則。

シュラフカバーなしで雪上キャンプ(-15度)をしたときも、寒かったけれど何とか耐えられました。これにシュラフカバーが加われば+5度の房総なんてへっちゃらです。

画像: 収納時は寝袋はまとめてコンプレッションバッグに。シュラフカバーは薄いのでとってもコンパクトになります。

収納時は寝袋はまとめてコンプレッションバッグに。シュラフカバーは薄いのでとってもコンパクトになります。

しかも念のためと、宴会をお開きにする少し前に、貼らないタイプの使い捨てカイロを寝袋内に投入しておきました。

これが効果抜群なんです。足が冷えて眠れないという方、ぜひお試しください。

西野が使っているものと同じ製品だと思われるイスカのシュラフカバー。
シュラフカバーとずっと言っていましたが、製品名がライナーだったので、内側に入れて使うのが正解なのかも。
真夏はこれ一枚しか持っていかないこともあります。2/6現在3,568円。

偶然ですが、コンプレッションバッグもイスカ製。現行品はこちら。2月6日現在Lサイズは3,621円。お買い求めの際は、サイズにお気をつけください。

あと、冬キャンでは、マットも大事。空気を入れるタイプのエアーマットやインフレータブルマットは、空気が冷えて底冷えにつながるので、今回はウレタンマットのみとしました。

画像: バッグの後ろに装着されているのがウレタンマット。収納サイズが大きいのがネックですが、パンクなど壊れる心配がないのもメリットです。

バッグの後ろに装着されているのがウレタンマット。収納サイズが大きいのがネックですが、パンクなど壊れる心配がないのもメリットです。

夏はエアーマットが快適なんですが、冬はいくら高価なエアーマットよりも、ホームセンターでも手に入る銀マットの方が暖かいと思います。

画像2: 寝袋を重ねて、最後にシュラフカバーです。

木川田ステラさんは、雪が降る中でのキャンプでも耐えきったという寝具を見せてくれました。

インフレータブルマットの上に寝袋、そしてその中にクッションにもなる布団のようなブランケットを投入。

画像3: 寝袋を重ねて、最後にシュラフカバーです。

赤い寝袋は化繊製。ペラペラの夏用タイプ。「嘘でしょ、こんな貧弱な装備で昨夜寝てたの……」思わず声が漏れてしまいます。

画像4: 寝袋を重ねて、最後にシュラフカバーです。

「これが私の秘密兵器でした!」と登場したのが、湯たんぽです。

寝る前に焚き火でせっせとお湯を沸かしているとは思っていましたが、湯たんぽを作るためだったんですね。

この湯たんぽの本体は、ぺったんこになるシリコン製。バイクでも携行しやすくて、いいですね。

それでもやっぱりみなさまには、冬キャンプでは冬用寝袋の利用をおすすめしますが。

さらに靴下も大事なんだとか。これはバイクに乗るときに履くのではなく、テントの中で履くために用意した分厚いもの。

画像5: 寝袋を重ねて、最後にシュラフカバーです。
画像: 裏はモコモコ。使い捨てカイロとセットで使えば、より強力なんだとか。足が冷たいのはつらいですからねえ。

裏はモコモコ。使い捨てカイロとセットで使えば、より強力なんだとか。足が冷たいのはつらいですからねえ。

さすが「ステラ☆キャンプのお姉さん」という名でTwitterをやっているだけあります。

ちょこちょこひとりでもキャンプをしているそうなので、ぜひチェックを!

「く、くつが、脱げないよぉ……脱げたっ!」

【まとめ】冬場はいかに「加温」できるかがポイントになる!

画像1: 【まとめ】冬場はいかに「加温」できるかがポイントになる!

冬場はツーリングでもそうですが、防風・防寒はあたりまえ。そのうえで「加温」につくづくありがたみを感じます。

グリップヒーターや電熱ウエア、そして使い捨てカイロ。走っているときに、寒さをしのぐではなく、「あったかーい」と思える部分があるのは何より心強い。

今回のキャンプでも、使い捨てカイロは大活躍。そして、食事の鍋。ビールはきんきんに冷えてしまったので、途中で缶からシェラカップに移し、ホットビールにしました。これも加温。

画像2: 【まとめ】冬場はいかに「加温」できるかがポイントになる!

さらに松本先輩はガスと電気のアイテムを駆使し、ステラさんは湯たんぽを利用しました。体温より暖かいものを用意すればするほど冬キャンは快適になります。

そして加温の主役は、やはり焚き火でしょう。

画像3: 【まとめ】冬場はいかに「加温」できるかがポイントになる!

一晩で使った薪は、『ゆるキャン△』でもりんちゃんが言っていたとおり、約3束分でした。

焚き火のありがたさを心底感じ、キャンプがより好きになり、また出かけたくなっちゃうんですよね。

「次はお花見キャンプ?」「いや、その前にもう一度もっと寒い冬キャン」「それいいね」

オートバイキャンプ部の活動はこれからも続きます。

文・写真:西野鉄兵

翌朝、なぜか薄着かつミリタリーテイストでキメていたステラ氏。

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