30年近い時を経て復活した250㏄4気筒スポーツ、Ninja ZX-25R。東京モーターショー2019でデビューして以降、スペックも内容も公開されず、謎のベールに包まれていたが、エンジン単体が2020年2月に公開された。そこから見えてきた新型4気筒の特徴を解説しよう!

はじめて目にする「ニンジャ ZX-25R」のエンジン単体は想像以上にコンパクト!

画像: はじめて目にする「ニンジャ ZX-25R」のエンジン単体は想像以上にコンパクト!

日本中のライダーをヤキモキさせ続けているカワサキのニンジャZX-25R。250㏄では久々となる直4ユニットを搭載する本格スーパースポーツだが、情報と言えばそれくらいで、今秋に日本でも発売、という以外の情報は正直入ってきていない。

そんな中、ついに、みんなが期待していたZX-25Rの4気筒エンジンがユニット単体で公開されたのだ!

公開されたエンジンは前後長が短く、なかなかコンパクト。さすがにニンジャ250の2気筒ユニットよりは大きいが、エンジンの巾自体もスリムな部類だろう。

エンジンに関する公式な情報こそないが、最高出力は往年の4気筒エンジンを超えるスペックの46PSではないか、との噂も。このユニットの各部を見ていくと、どんなエンジンでどういう狙いがあるのかが見えてくる。

画像: 生産国のインドネシアでは「45PS越え」という噂もある、この250㏄新型4気筒ユニット。カワサキが誇る最新テクノロジーを駆使したこのエンジンの各部を色々見ながら、その狙いを推察してみよう。シリアルナンバーの打刻スペースには打刻はなし。今回展示されたエンジンは量産試作のプロトタイプと思われる。

生産国のインドネシアでは「45PS越え」という噂もある、この250㏄新型4気筒ユニット。カワサキが誇る最新テクノロジーを駆使したこのエンジンの各部を色々見ながら、その狙いを推察してみよう。シリアルナンバーの打刻スペースには打刻はなし。今回展示されたエンジンは量産試作のプロトタイプと思われる。

画像: シリンダーピッチを極力詰めて、横幅をコンパクトにしている。シリンダーの前傾角はそれほど大きくなさそうだ。

シリンダーピッチを極力詰めて、横幅をコンパクトにしている。シリンダーの前傾角はそれほど大きくなさそうだ。

画像: カムチェーンはエンジン右側としたサイド配置。サイドカムチェーンはGPz900R以来、カワサキの人気モデルに採用されてきた方式だ。

カムチェーンはエンジン右側としたサイド配置。サイドカムチェーンはGPz900R以来、カワサキの人気モデルに採用されてきた方式だ。

画像: 4つ並んだ黒いキャップはダイレクトイグニッション。ニンジャ250にも採用されているアイテムで、高回転ユニットには不可欠。

4つ並んだ黒いキャップはダイレクトイグニッション。ニンジャ250にも採用されているアイテムで、高回転ユニットには不可欠。

画像: この4気筒エンジンは3分割式。クラッチはアシスト&スリッパータイプの採用が決まっている。レリーズ付きなのでワイヤー式だ。

この4気筒エンジンは3分割式。クラッチはアシスト&スリッパータイプの採用が決まっている。レリーズ付きなのでワイヤー式だ。

画像: エキパイを接続する排気ポートが大きめなことに注目。これはエキパイが太いことを示しており、高回転型の証なのだ。

エキパイを接続する排気ポートが大きめなことに注目。これはエキパイが太いことを示しており、高回転型の証なのだ。

画像: エンジン背後に4つ並んだインテーク部分。ラムエア採用ということもあり、吸気はニンジャ250同様のダウンドラフト式だろう。

エンジン背後に4つ並んだインテーク部分。ラムエア採用ということもあり、吸気はニンジャ250同様のダウンドラフト式だろう。

画像: ドライブスプロケットが大きめなのは、高回転型ユニットならでは。エンジンの前後長もかなり短く抑えられているのが分かる。

ドライブスプロケットが大きめなのは、高回転型ユニットならでは。エンジンの前後長もかなり短く抑えられているのが分かる。

画像: サイドカムチェーンのメリットはフリクションロスの低減と排気レイアウトの自由度の高さ。高出力エンジンの定番レイアウトだ。

サイドカムチェーンのメリットはフリクションロスの低減と排気レイアウトの自由度の高さ。高出力エンジンの定番レイアウトだ。

画像: セルモーターはエンジン背後にレイアウト。シリンダーブロックも薄く、ショートストロークであることをうかがわせる。

セルモーターはエンジン背後にレイアウト。シリンダーブロックも薄く、ショートストロークであることをうかがわせる。

往年の250cc4気筒カワサキ「ZXR」とはどう違う? 新旧4気筒エンジンを比較!

Ninja ZX-25R

シリンダーの角度が起きて見えるが、前後長が非常にコンパクトなのが見て取れる。奇しくも、ZXR同様の右サイドカムチェーンだ。

画像: ステンレス製と思しきマフラーはエンジン下にサブチャンバー型のサイレンサーをレイアウトする方式。マフラー自体非常に小さい。

ステンレス製と思しきマフラーはエンジン下にサブチャンバー型のサイレンサーをレイアウトする方式。マフラー自体非常に小さい。

画像: カワサキお得意のセンターラムエア方式を採用。兄貴分であるZX-6Rにも採用されており、フロントマスクはそっくりだ。

カワサキお得意のセンターラムエア方式を採用。兄貴分であるZX-6Rにも採用されており、フロントマスクはそっくりだ。

ZXR 250R

画像: アルボックスフレームに搭載された直4ユニット。こうして見ると現代でも十分コンパクトなエンジンだと言える。

アルボックスフレームに搭載された直4ユニット。こうして見ると現代でも十分コンパクトなエンジンだと言える。

画像: 軽量なアルミサイレンサーにブラック仕上げのスチールパイプの組み合わせ。当時はこれが非常にレーシーだった。

軽量なアルミサイレンサーにブラック仕上げのスチールパイプの組み合わせ。当時はこれが非常にレーシーだった。

画像: カワサキ初のラムエア、KRASを採用。左サイドカウル下にある吸気口から取り入れた新気をそのままエアクリーナーへ導いた。

カワサキ初のラムエア、KRASを採用。左サイドカウル下にある吸気口から取り入れた新気をそのままエアクリーナーへ導いた。

写真:鶴身 健/まとめ:月刊オートバイ編集部

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