あまり乗らないバイク、少しでも保険料を安くする方法は?
あまり乗らないバイクの保険料を抑える方法としては、以下3つの方法がまず考えられる。
・補償内容の見直し
・ネット型バイク保険への乗り換え
・保険の中断
補償内容を見直す
あまり乗っていないバイクの保険を安くする方法として一番簡単なのは今加入している補償内容を見直すことだ。
まずは、バイクの保険にも自動車保険と同じように、運転者年齢条件が設定できるので、バイクに乗る人の年齢に合わせて正しく設定しているか確認しよう。長い間継続している場合、被保険者の年齢に合った年齢条件になっていない場合もある。
年齢条件を変えるだけでもかなり保険料が安くなるので、補償は下げずに保険料を安くできる。
誕生日を迎えて一つ上の年齢条件になったときは必ず代理店あるいは保険会社に連絡することを忘れないようにしよう。
つぎに、補償のなかでほかの保険でカバーできるものがないか検討してみよう。ケガの補償については、人身傷害保険(被保険者の治療費や休業損害など実際にかかる費用などを補償)と搭乗者傷害保険(けがの場合は定額の一時金の支払いや日数払あり)がある。
ほとんどの保険会社で、バイクに人身傷害保険特約を付帯した場合、かなり保険料が高くなる。あまり乗らないバイクの保険料を安くするために補償内容を見直すなら、人身傷害保険を搭乗者傷害保険に変更するのもひとつだろう。
またその搭乗者傷害保険も、他に傷害保険に加入しているなら外す選択もできるかもしれない。
バイクの搭乗者傷害保険は、バイクに乗っているときしか保険金は支払われないが、普通の傷害保険なら、バイクの事故以外でも保険金は支払われる。あまり乗らないバイクの保険であれば、そちらでカバーすることを前提に外してしまってもいいかもしれない。
また対人、対物の賠償特約については、補償を下げることはあまりおすすめしないが保険会社によっては対物に免責(損害に対する自己負担)が設定できる場合がある。免責を設定することにより保険料はもちろん安くなる。保険会社によって設定できる免責も異なるので、直接確認してみよう。
ネット型バイク保険に乗り換える
現在加入しているバイク保険が代理店型なら、ネット型の保険に乗り換えるというのも保険料を安く抑える方法の一つだろう。
ネット型の保険は、保険会社によっても内容が異なるが、ほとんどの保険会社はインターネット上で契約をした場合にインターネット割引が適用される。
また年間予定走行距離(走行距離が少ない→多い = 保険料が安い→保険料が高い)によって保険料が安くなるため、あまり乗らないバイクであればかなり保険料を抑えることができる。また、自動車保険とのセット割引がある保険会社もあるので、自分に合った保険会社を選択しよう。
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保険を中断する
一定期間バイクに乗らないことが決まっている場合は、保険を中断することも選択肢の一つだ。一時払いの場合は、残りの保険期間分の解約保険料は戻ってくる。
また、車検切れや一時抹消の場合は保険の解約と同時に、中断証明書を発行してもらおう。中断証明書の取得で、最大で10年間、等級(割引)を維持することができる。
保険会社によって維持する期間が異なる場合もあるため、自分が契約している保険会社に事前に確認することをお勧めする。条件を満たしていない場合は保険を中断しても中断証明書を発行してもらえない場合もある。証明書が発行できるかどうか合わせて確認しておこう。
雪国など冬の期間にバイクに乗れない場合などは、保険を中断せずに補償を対人のみにするなどほかの特約をすべて外してしまう方法もある。引き受けのための最低保険料が保険会社にはあるので、その場合は、保険会社や代理店に相談してみよう。
任意保険を外す、という選択肢は危険なのか?
バイクの場合は、あまり乗らないので自賠責保険のみという人もなかにはいるかもしれない。しかしながら、自賠責保険はあくまでも対人のみの補償であり、対物は補償されない。また対人も相手のケガの場合は120万までしか補償されないし、死亡事故の場合も3000万まで(常時介護の場合は4000万)だ。
それよりも自賠責保険だけの場合は、示談交渉サービスが受けられないため、事故時の相手への対応などすべて自分でやらなくてはならなくなる。示談交渉サービスは任意保険がなければ受けられないサービスなのだ。
またバイク事故の場合は、運転者本人もケガをする場合が多い。その場合は大ケガの場合が多いので、費用の負担も大きくなる。バイクに乗るなら任意保険は絶対にかけておくべきである。
まとめ
あまり乗らないバイクの保険料を安くしたいという気持ちはよくわかる。補償の見直しやネット型保険への乗り換えなど、自分に合った方法があるはずだ。
ただし万が一の時の補償なので、事故時に慌てないためにも補償内容が自分に合っているか自分できちんと確認してから手続きしよう。補償を見直す場合もネット型への変更の場合も、できたらプロに一度相談してみることをおすすめする。お値段以上の何かが得られるかもしれない。
まとめ:伊藤フミヒト(自動車保険の窓口)/写真:松川 忍、webオートバイ編集部
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プロフィール/伊藤フミヒト
ウェブサイト『自動車保険の窓口』代表。交通事故専門の弁護士30人以上への取材経験を持ち、交通事故の賠償問題に精通。賠償金増額の仕組み、また後遺障害等級認定の裏事情を深く知る。