まとめ:伊藤フミヒト/写真:webオートバイ編集部(写真はイメージです)
バイクに乗らない期間はバイク保険を休止しよう
バイクに乗らない期間、保険をかけ続けるのは少しもったいない気がするのは当然のこと。このような場合、バイク保険を休止できることをご存じだろうか?
もちろん一時払いの場合は、保険を解約することにより、終期までの残りの保険料は返金してもらえる。また分割払いの場合は、それ以降の保険料の支払いは発生しない。そして、中断証明書を発行すれば、次回またバイクに乗る際、休止した時に適用されていた割引を使うことができる。
この時大切なのは、加入している保険会社に中断証明書の発行手続きができるか確認すること。バイク保険を休止したからと言って、必ず中断証明書が発行できるわけではない。
もちろん中断証明書を発行できる条件についてもきちんと知っておくことが大切だ。中断証明書を発行できる条件は、例えば三井ダイレクトの場合以下の通り。
国内中断 | 海外中断 | |
中断証明書発行の主な条件 | 中断後の新たなご契約の等級(次回適用するノンフリート等級)が7~20等級であること 中断日の翌日より13ヶ月以内に申し出ること(中断の理由を証明できる書類が必要となる場合あり) | |
中断されるご契約の満期日 または解約日までにご契約のバイクが廃車、譲渡または貸主に返還されていること または、車検満了時に継続検査を受けず、中断されるご契約の満期日 または解約日において車検証が効力を失っていること等 | 記名被保険者の海外への出国日が、中断されるご契約の満期日または解約日から6ヶ月以内の日であること 記名被保険者が海外から帰国される日より前に締結された最後の保険契約であること |
国内中断・・・ご契約のバイクを長期間手放すために一時的にご契約を中断する場合等
海外中断・・・ご契約のバイクを長期間手放すために一時的にご契約を中断する場合等
中断証明書のメリットは等級を保存できること
この中断証明書の発行のメリットは、保険を休止したときの等級を10年間保存できることにある。バイクに乗らない期間、必要のない保険をかけておく必要がなくなり、また次回バイクに乗るときに、保存していた等級でまた保険をかけことができるのだ。ただし、有効期間は保険会社によって異なるので、発行時にきちんと確認しておこう。
またこの中断証明書は、同居の親族であれば被保険者が違っていても使うことができる。例えばバイクに乗らなくなった父親の割引を、同居の息子が譲り受けてまた保険をかけることも可能だ。年齢条件が若い場合は、この中断証明書のおかげで安く保険に加入できるかもしれない。
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バイク保険の中断証明書発行手続きの流れ
バイク保険の中断証明書を発行するためには保険会社に依頼する必要がある。
発行できるタイミングは、「保険を休止のため解約したとき」と「バイク保険が満期になったとき」である。解約日から13カ月以内の申し出が必要なので注意しよう。また等級は7等級以上あることも条件だ。
また中断証明書発行依頼書のほかに必要な書類は下記のとおり。
【中断証明書発行依頼書のほかに必要な書類】
・登録事項証明書
・自動車車検証
・一時抹消登録
・その他保険会社が指定する書類
※保険会社によっては省略できる場合あり
バイク保険の休止をオススメするのはこんなとき
バイク保険の休止をオススメするのはこんなときだ。
・廃車、譲渡の場合・・・バイクを廃車あるいは他人に譲渡したとき、リース業者に返還したとき
・車検切れの場合・・・車検満了時に継続車検を受けずに保険の満期、あるいは解約を迎えたとき
・盗難の場合・・・バイクが盗難にあったとき
・妊娠の場合・・・中断される契約の満期日までに妊娠保護法に定める妊娠の届出を行ったとき
・海外渡航・・・長期的な海外渡航でバイクに乗らなくなったとき
冬季などの期間に乗らなくなったからと言って、保険を休止できないから注意しよう。
中断証明書が発行できなければ、等級は保存できない。中断できるケースかよく確認してからバイクの休止の手続きをすることをオススメする。
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まとめ
バイクに乗らなくなる理由は、人それぞれだ。中断証明書が発行できる場合には条件があるが、必ず忘れずに手続きをしておこう。そのひと手間で、バイクの保険が安くできる。時間を超えて、家族に割引を譲ることもできるのだ。たった一枚証明書を発行してもらうだけだし、証明書の発行は無料である。万が一なくした場合は、再発行も可能である。
バイクにしばらく乗らない場合は、きちんと保険を休止し、保険のむだをなくそう。またこの中断証明をとっておけば、違うバイクの場合でも割引が継承できるし、中断証明書を発行してもらった保険会社でなくとも割引の継承は可能だ。ただし保険会社によって中断証明書の期限は異なるので、その点だけ注意しよう。せっかく中断証明書を発行したにもかかわらず、期限が切れていて割引が継承できないなんでことにならないよう書類の管理もきちんとしておこう。
保険のムダをなくすためには、保険についての情報収集ときちんとした書類の管理も大切なのである。
まとめ:伊藤フミヒト/写真:webオートバイ編集部(写真はイメージです)
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プロフィール/伊藤フミヒト
ウェブサイト『自動車保険の窓口』代表。交通事故専門の弁護士30人以上への取材経験を持ち、交通事故の賠償問題に精通。賠償金増額の仕組み、また後遺障害等級認定の裏事情を深く知る。