レースで勝つために開発されたホンダCBR1000RR-R FIREBLADE/SP。その内部にはどういった最新機構が組み込まれているのか? エンジン、フレーム、足回り、吸排気系のメカニズムを解説する。
フレーム/足回り
リアサスマウントを大変更
最大のハイライトはユニットプロリンクの廃止。構造上、通常より剛性が必要でスイングアームが重くなるのを避け、ショックユニットはエンジン後端にマウントする方式とした。これでピボット上部にあるクロスメンバーも省略でき、高剛性でありながらしなりもあるフレームを実現。コーナー脱出時のライン自由度を高めている。
吸排気系
マフラーに見せたこだわり
RR-Rに全車標準装備されるチタンサイレンサーはアクラポビッチとの共同開発品。テールパイプは2本で、下のパイプにはコントロールバルブが内蔵される。設計時の性能をきちんと発揮する事を重視して、あえて最初から一流ブランドのマフラーを採用、誤ったカスタマイズをしないように配慮したあたりに開発陣のこだわりを感じる。
まとめ:オートバイ編集部/写真:赤松 孝、南 孝幸、鶴身 健
ホンダ「CBR1000RR-R FIREBLADE SP」主なスペックと価格
全長×全幅×全高 | 2100×745×11040mm |
ホイールベース | 1455mm |
最低地上高 | 115mm |
シート高 | 830mm |
車両重量 | 201kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 |
総排気量 | 999cc |
ボア×ストローク | 81.0×48.5mm |
圧縮比 | 13.2 |
最高出力 | 160kW(218PS)/14500rpm |
最大トルク | 113N・m(11.5kgf・m)/12500rpm |
燃料タンク容量 | 16L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 24゜ |
トレール量 | 102mm |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17M/C(58W)・200/55ZR17M/C(78W) |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・シングルディスク |
メーカー希望小売価格 | 278万3000円(税込) |