ホンダ新型「CB125R」車両概要
中身を大きく進化させたCB-Rシリーズの末弟
国内で発売されている「ネオ・スポーツ・カフェ」コンセプトの新世代CBシリーズは、CBR譲りのエンジンを搭載するフラッグシップのCB1000R、ミドルクラスのCB650Rに加えて、スリムで軽量な単気筒エンジンを搭載したCB250R、そして最小排気量モデルのCB125Rがラインアップされている。
スポーティかつ美しいスタイリングの流れはシリーズ全体で共通。CB1000RとCB650Rはそれぞれ専用の車体だが、250、125の単気筒モデルたちの車体は基本的に共通だ。そのため、CB125Rは250ccクラスなみの車格による安定感と、倒立フロントフォーク、IMUつきABSなどの贅沢な装備も魅力となっている。
そんなCB125Rの2021年モデルは、外観こそ変化は少ないものの、エンジンのDOHC化など、中身は劇的に進化をしてさらに魅力的になっている。
15%パワーアップしたエンジンと最新スペックのフロントフォーク
新型CB125Rの特徴は従来のOHC2バルブから、DOHC4バルブになった新しい水冷単気筒エンジンが搭載されたこと。最高出力は10000rpmという発生回転数はそのまま13.3PSから14.9PSにまで約15%パワーアップし、最大トルクも1.01kgmから1.18kgmにまで増大。同時にレスポンスも改善され、これまで以上に活発な走りが可能となった。もちろん最新の排ガス規制であるユーロ5もクリアしている。
車体に目を転じると、スチール製フレームやIMUで制御されるABSなどは従来モデルを踏襲。しかし倒立フロントフォークは、125ccでは世界初採用のショーワ製SFF-BPフォークに変更された。大きなピストンで減衰力の応答性を向上させるBPFと、左右のフォークで機能を分担させるSFFを組み合わせた、CB650R用のフォークと基本的に共通の構造だ。軽快で力強い走りを楽しめるライトウェイトスポーツとして注目の1台になったといえるだろう。
ホンダ新型「CB125R」各部装備・ディテール解説
ホンダ CB125R(2021年モデル・欧州仕様車)の主なスペック
全長×全幅×全高 | 2015×820×1055mm |
ホイールベース | 1345mm |
最低地上高 | 140mm |
シート高 | 816mm |
車両重量 | 130kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ単気筒 |
総排気量 | 124.9cc |
ボア×ストローク | 57.3×48.4mm |
圧縮比 | 11.3 |
最高出力 | 11.0kW/10000rpm |
最大トルク | 11.6N・m/8000rpm |
燃料タンク容量 | 10.1L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 24.2° |
トレール量 | 90.2mm |
タイヤサイズ(前・後) | 110/70R17M/C 54H・150/60R17M/C 66H |
まとめ:小松信夫、オートバイ編集部