カワサキ「Z H2 SE」車両概要
スカイフック技術の新世代・電子制御サスペンションを採用
自然吸気では得られない異次元の動力性能が魅力の、スーパーチャージドエンジンを搭載するプレミアムスポーツ、ニンジャH2のネイキッドバージョン・Z H2の上級版として、2021年モデルから登場するのが、このZ H2 SEだ。
スーパーチャージャーを装備する998cc水冷直4エンジンや、個性的なスタイリング、トレリスフレーム、基本的な装備類などはスタンダードモデルと共通だが、このSE最大の特徴は、スカイフック理論を採用した、新世代のショーワ製電子制御サスを採用していること。ライダーや車体本体といったバネ上重量部分を安定させるために、減衰力を自動調整して路面からのショックを巧みに吸収。強烈な加速だけでなく、優れた操縦性と落ち着きのある乗り心地も両立する。
また、ブレンボ製ブレーキキャリパーは最新スペックのStylemaキャリパーを採用、マスターシリンダーも変更されている。
カワサキ「Z H2 SE」宮崎敬一郎のココがポイント!
「オトコ心」を刺激するいま興味津々の一台!
過給器付きのエンジンに、スイッチひとつで何かに変身しそうないかついルックス。Z H2は、とにかくキャラの立っているバイクだと思う。それでいて、街中から峠道まで扱いやすく、スーパースポーツマシン並みの運動性能付き。実用域では他のH2シリーズ以外のバイクを軽く蹴散らす動力性能まである。
見事に「漢」ゴコロをワクワクさせる魅力が山盛りだ。かくいう、これを書いているこのオヤジも瞬殺されてしまった一人だ。
だが、コイツのパワーをフルに使って遊ぼうとすると…まぁ、これだけのパワーだから当然なんだが…最初に音を上げるのはリア回りの接地性だった。だから乗り心地だけでなく、スタビリティもアップする、このセミアクティブサス搭載モデルには興味津々。
これまで他のH2シリーズにも搭載されたものだそうだが、カワサキのセミアクティブサスの制御は見事なもの。きっと、私はまた誘惑と戦うことになるだろう。
カワサキ「Z H2 SE」各部装備・ディテール解説
カワサキ「Z H2 SE」主なスペック(欧州仕様)
全長×全幅×全高 | 2085×815×1130mm |
ホイールベース | 1455mm |
最低地上高 | 140mm |
シート高 | 830mm |
車両重量 | 240kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 |
総排気量 | 998cc |
ボア×ストローク | 76.0×55.0mm |
圧縮比 | 11.2 |
最高出力 | 147.1kW(200PS)/11000rpm |
最大トルク | 137N・m(14.0kgf・m)/8500rpm |
燃料タンク容量 | 19L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 24.9゜ |
トレール量 | 104mm |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17M/C (58W)・190/55ZR17M/C (75W) |
ブレーキ形式(前・後) | Φ320mmダブルディスク・Φ260mmシングルディスク |
文:宮崎敬一郎、オートバイ編集部