
Kawasaki ZRX1200DAEG
エンジン形式:空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
内径×行程(総排気量):79.0×59.4㎜(1164cc)
最高出力:110PS/8000rpm
最大トルク:10.9kg-m/6000rpm
ミッション:6速リターン
ブレーキ前・後:ダブルディスク・ディスク
全長×全幅×全高:2150×770×1155mm
タイヤサイズ 前・後:120/70ZR17・180/55ZR17
燃料タンク容量:18L
ホイールベース:1470mm
乾燥重量:246kg
当時の発売価格:112万円/114万円(ツートーン)
※諸元は2009年モデル

ZRX1200Rの正常進化であり、後継モデルであることが色濃く反映されたサイドビュー。

ビキニカウルやフューエルタンク、テールカウルなどの各部のデザインはシャープなイメージに一新してダエグは登場した。D断面形状となった太いスイングアームは大幅なパワーアップを象徴するデザイン。

細身のクリアレンズウインカー、LEDテールランプは当時のスポーツモデルの定番アイテムだった。

マルチリフレクター化されたヘッドライトは折りのピッチが粗めのリフレクターとバルブカバーによってダエグ特有の雰囲気を演出
カワサキ「ZRX1200R」から「ZRX1200DAEG」へ
ZRX1200DAEG(ZRT20D)は絶版後も高い人気をキープするカワサキ大排気量ネイキッドの到達点といえる。
スポーツ性能と万能さを高次元でバランスするダエグ
ZRX1200Rの後期モデルは規制対応のためキャブレーションが薄くパンチ不足感が拭えなかったが、ZRX1200ダエグはプラス15PSとなる110PSを発生。中回転域では力強いトルクに素直なレスポンスを見せ、レッドゾーンの9500回転まで一気に回る。回せば回しただけ勢いを増す「熱い」マシンに仕上がっていた。
従来型は輸出も行われていたため高い速度レンジに対応する必要があったが、国内専用となったダエグは市街地や日本の峠道に合わせたベストのセッティングをチョイス。リアはショックユニットの取り付け位置を20mm下げてレイダウンし、不等ピッチスプリングを採用。
これにより常用速度域での乗り心地向上と軽快なハンドリングを両立。歴代ZRXの中で最も旋回性が強力となり、急な動きにも足まわりが格段に早く落ち着き、機敏かつシャープフットワークを実現した。
さらに高速コーナリング中の大荷重に耐えるスタビリティも発揮し、どんな使い方でも不満はなく、速いのに乗りやすいという美点により人気を獲得。2009年の登場以来、国内販売台数401cc以上のクラスで、常にトップ10入りし、絶版となった現在では、高額な中古価格で推移している。
カワサキ「ZRX1200DAEG」の各部解説

吸排気系に加えて、実用特性の向上を狙って吸気バルブ径やバルブタイミング、ロッカーアームなどにも手が加えられたエンジン。国内自主馬力規制の撤廃もあってパワー&トルクは大幅に引き上げられると同時に、その発生回転数も従来より高く設定されている。

フレームはパイプ径から基本的なレイアウトまで従来型と共通。ホイールベースは5mm伸ばされたが、当時の国産ビッグネイキッドでは最も短く、旋回性と取りまわしを意識した数値となっている。

フューエルインジェクションのスロットルボディはメインボア径Φ34mm。楕円のサブスロットルを併設。

ZZR1200をベースに新設計された6速トランスミッション。クロスレシオとして、チェンジ時のショックを低減。

リアショックはカヤバ製のフルアジャスタブル。ZRXの定番であるサブアーム付きスイングアームも健在。

フルアジャスタブルのΦ43mm正立フォーク。フロントディスクローターはΦ310mmのペタルタイプを装着。
ステッピングモーターの2連メーターの液晶部には時計やオド、ツイントリップや燃料計など多彩な機能を搭載。
シートは滑りにくいディンプル加工の表皮を採用。シート下とテールカウル内には小物が入るスペースを確保。
この記事は、月刊『オートバイ』2020年12月号別冊付録「RIDE」の特集を一部加筆修正したものです。