スズキ「GSF1200」(GV75A・1995~1999年)
小型かつ軽量ボディにパワフルな油冷ユニットを搭載
スズキはネイキッドブームの回答として、GSF1200を1995年に発売。「走りのネイキッド」を謳ってリアにリンク式モノショックを採用し、車体のコンパクト化を進めることで208kgの乾燥重量を達成している。
GSX-R1100のエンジンをベースにボアを1mm拡大して排気量を1156ccとし、カムの変更やキャブレターの小径化、排気系の見直し、低圧縮比化により当時の国内自主規制値である97PSを発揮する。
スズキ「INAZAMA1200」(GV76A・1998~1999年)
オーソドックスなスタイルのシリーズ長兄
多くのライダーにオーバー1リッターを楽しんでもらうため、手の届きやすい価格で登場したイナズマ1200。乾燥重量はライバルたちよりも軽い208kgに仕上がっている。フレーム形状は400、750のシリーズ3台とも共通で、1200では燃料タンク下のセクションを強化。
エンジンはGSF1200 をベースにキャブレターをTPS付きCVK32に変更し、エアクリーナ一の容量拡大などによって最高出力は100PSに増加。
スズキ「BANDIT1200/1200S」(GV77A・2000~2007年)
油冷エンジン搭載でスポーツ路線を突き詰める
GSF1200は2000年にモデルチェンジを行い、車名を輸出仕様と同じバンディットに統一。ステアリングヘッドとシートレールを直線的に結んだスポーティなフレーム形状やリアサスのリンク比変更など、車体の変化が目につくが、エンジンもシリンダー別の点火時期制御、力ムプロファイル変更、オイルポンプ/ ピストンジェット改良、ミッションレシオ見直し、TPS付きBSR36キャブレター装備など、126カ所に手が加えられた。カウル付きのSもラインアップされ、発売当時の新車価絡は1200は81万9000円、カウル付きのSは84万8000円。
※この記事は、月刊『オートバイ』2020年12月号別冊付録「RIDE」の特集を一部加筆修正したものです。