アダプティブ・クルーズコントロールを解説
前車の速度に合わせてバイクが自動で加減速する新機構
ドゥカティの新型ムルティストラーダV4Sは、バイクでは世界初となるレーダーセンサーを採用しており、サラウンドセンシングを利用したアダプティブクルーズコントロール(ACC)機能が搭載されている。
通常のクルーズコントロールと異なるのは、自動でバイクが前の車やバイクの速度に合わせてきっちり付いていくこと。その際、速度や車間距離の調整のために、レーダーが検知した情報を活用しているのだ。
レーダーセンサーはライダーの目と頭脳に代わる役割を果たしており、エンジンコントロールユニットやMSC(ブレーキ)をライダーに代わって作動させることで、加速やエンジンブレーキ、車輪のブレーキによる速度調整を実施する。
その間、ライダーは前方に注意を払い、カーブにさしかかったらその度合いに応じて体重移動をするだけでいい。ムルティストラーダV4SのACCの下限は30km/hで、そこからさらに5km/h下回った時点でシステムは解除されるが、渋滞のない高速道路では、アクセルやブレーキを操作することなく、ロングランが可能となるだろう。
まとめ:市本行平