2代目の美点を磨き抜いて3代目の良さも知る
ストライカーワークスによる第2世代ハヤブサだが、イエローの車体色と、サイドに書かれたストライカーのロゴとともに、覚えがある人も多いだろう。各部にはGストライカースイングアームなど、ストライカー製や、アクティブ扱い品を主としたパーツが装着されている。
「この車両はオーナーさんの個人所有車なんですけど、ストライカー(ストライカーワークスの母体、カラーズインターナショナルのブランド)のハヤブサ用パーツ開発やショー出展など、いろいろと協力していただいた車両でもあるんです。代表の新(辰朗さん)も思い入れが強いようでした。見ての通り、足まわりやポジション関連パーツなど、換わるところはほぼ換わってます。カスタムや整備等の作業については、この車両の場合は、オーナーさん自身がハヤブサのノウハウもたくさん持ってらっしゃるのでご自分で行うことも多く、半分くらいが当店でしょうか」とは、ストライカーワークスの店長・鈴木さん。
ほかにもハヤブサオーナーが多く来店するというストライカーワークスでは、第1世代、第2世代のハヤブサをどう見ているのだろう。アドバイスも合わせて尋ねた。
「バイクという意味ではスズキの旗艦らしい性能やオールラウンド性があるかと思います。それもあってハヤブサは、いろいろな使われ方がされると思いますが、総じて距離を乗るという人が多いと思います。ですから、消耗品の交換をきちんとしていくのがいいでしょう。当店のお客さんにも、第2世代を5年ほど前に手に入れて、もう12万km以上走行と距離を重ねた方がいらっしゃいます。
この車両のオーナーはフロントフォークを2回オーバーホール、ホイールベアリングもステムベアリングもそれぞれ2回交換。リヤもホイールベアリングを2回。それからスイングアーム/リンクのベアリングも2回交換されています。つい先日も来店されて、ブレーキディスクを交換しています。これも2回目。
このあたりの消耗品をきちんと換えていく。乗れば減る物ですから、そこはきちんとメンテナンスして、いい状態を維持しておきたい。スイングアームまわりはいざ外してみてもダメだったというケースはそうないんですけど、距離が伸びると心理的にも不安が募りますし、何よりも外して見た上で大丈夫なことを確認して、その上で消耗品を交換すれば、それだけで安心感も増します。そうした意味でも5~6万kmでチェックしておいたほうがいいですよね」
距離を走ることが苦にならない車両=ハヤブサゆえに、それを維持できるように定期メンテナンスと消耗品に気をつけるのがいいということだ。
ところでこのイエロー・ハヤブサ、第3世代の登場によって乗り換えが決まった。それまでは買い換えの予定はなかったとのことだが、この車両でカスタム等で試してきた内容が、第3世代にほとんど盛り込まれていたのが分かったのも、そのきっかけになったようだ。
つまり、長年育ててきた愛車から安心して乗り換えられる。しかもその基本性能をメーカー側が汲んだかのようにアップデートした新しい後継機(第3世代ハヤブサ)が出てきた。そして今まで乗ってきた車両は、その意味と良さを知ってくれる新しいオーナーの元へ行くことが決まった。
こうしてハヤブサファンの世界はまた先に伸びていくのだろう。ストライカーワークスは第3世代も含めて、そんなファンと車両をサポートしてくれる。新しいハヤブサ用パーツも開発中というから、さらなる期待も膨らんでくる。
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Detailed Description 詳細説明
ダブルバブルのスクリーンはゼログラビティBusaTomo仕様で、ミラーはGSX-R1000純正流用。ヘッドライトバルブはスフィアライトのLEDを採り入れる。
フロントからサイドを通り、テールにまで回り込んだラッピングはDETO RACINGによる。フェンダーレスキットはデイトナ製を装着した。
トップブリッジはハリケーン製で、細かく位置変更できるセパレートハンドルはABM製をリジッドマウント。左右マスターシリンダーはゲイルスピードVRCで、グリップ部にはホンダ純正グリップヒーターがセットされる。メーター内のLEDもブルー化されている。
シートはストライカーカスタムシートで着座部分と前端/両サイドの表皮パターンを変えている。サイドにはBusa-Tomo.Netのロゴが入る。
エンジン/フレームはノーマルベースで、ストライカー・ラジエーターコアガードや同ガードスライダー(カーボンコンポジット)を追加した。
電気系ではヒールテック・FIT PROサブコンでの燃料調整や、同じくヒールテック製クイックシフター/リミッターカッターも加えられる。
フロントフォークはハイパープロスプリングを組み込み、フロントアクスルシャフトはラジカル製クロモリに換装済み。フェンダーはネクスレイ・カーボンを装着する。フロントブレーキはハヤブサ純正ブレンボキャリパー+アクティブ・クロスロックディスクの組み合わせだ。
排気系はストライカー・チタンマフラーで、撮影時にはウイリーキッズ製ワンオフサイレンサーを接続。リヤショックはハイパープロ。
スイングアームはGストライカーで、前後ホイールはゲイルスピードTYPE-Sの3.50-17/6.00-17サイズを履く。ステップまわりはタンデムともストライカーを装着。