文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)
※この記事は「ロレンス」で2021年11月24日に公開されたものを転載しています。
世界的ビッグバンド、U2のボノらが設立した(RED)
第二次世界大戦後のスクーターブームの火付け役として、そしてファッションアイコンとしても世界中の人々から愛されるベスパスクーターの電動版、それがエレットリカです。
EICMA 2021に登場した"(VESPA ELETTRICA)RED"は、 そんなエレットリカのスペシャルバージョンであり、名前の"レッドが示すとおり、"真っ赤なカラーリングがその特徴です。
「そもそも車名の(RED)とは何ぞや? 単純にカラーリングのこと?」と思う方もいるかもしれませんが、(RED)とは2006年にロックバンド「U2」のボノと、国際NGO(非政府組織)「DATA」のボビー・シュライバーが2006年に設立した、HIV(エイズ)対策に取り組むNPO(非営利団体)の名称です。「赤」は非常事態を意味する色ということで、(RED)というわけなのです。
そして(PRODUCT)REDとは、(RED)の取り組みに協力する企業などが、自社製品に(RED)のシンボルカラーである赤に塗色した限定製品を販売し、その売り上げの一部を(RED)のファンドに寄付する試みです。参加企業にはアップル、モンブラン、ルイヴィトンなどの一流どころがズラリと並んでおり、ピアッジオグループも、2017年からベスパの(PRODUCT)REDモデルを販売して話題となりました。
地球にやさしい電動バイクを買って、世界の健康に貢献する
(ベスパ エレットリカ)REDは、エレットリカをベースに赤一色に仕上げられたモデルであり、レッグシールドのモール、ステアリングカバーの装飾、そしてフロントフェンダーの上部に、クロームのパーツをあしらっています。
ピアッジオグループは、(ベスパ エレットリカ)REDが1台売れるごとに、(RED)の救命プログラムへの支援金100ドルを提供することになっています。今日(RED)は、HIVだけでなく世界中で猛威をふるっているCOVID-19との闘いにも取り組んでいますが、つまり環境に優しい電動の(ベスパ エレットリカ)REDを購入した方は、同時に世界の人々の健康に関しても貢献できるわけです。
文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)