アンダー700ccのフルカウルスポーツバイクが2022年は盛り上がりそうだ。この記事ではライバル4機種のライディングポジションや装備類を比較する。
文:宮崎敬一郎、太田安治、中村浩史、オートバイ編集部/写真:南 孝幸、赤松 孝

ヤマハ「YZF-R7」

画像: YAMAHA YZF-R7 エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒 総排気量:688㏄ 最高出力:73PS/8750rpm 最大トルク:6.8kg-m/6500rpm 車両重量:188kg シート高:835mm 燃料タンク容量:13L タイヤサイズ:120/70ZR17・180/55ZR17 税込価格:99万9900円

YAMAHA YZF-R7

エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒
総排気量:688㏄
最高出力:73PS/8750rpm
最大トルク:6.8kg-m/6500rpm
車両重量:188kg
シート高:835mm
燃料タンク容量:13L
タイヤサイズ:120/70ZR17・180/55ZR17

税込価格:99万9900円

スポーツマインドはあっても、スーパースポーツでサーキット、というところまでは踏み込めないライダーにとって、このYZF-R7は最高の相棒。シリーズ随一のスリムな車体と扱いやすいエンジン、素直なハンドリングは、ライダーのスキル次第で楽しみ方を大きく広げてくれる。スポーツバイク初心者にも優しい1台。

MT-07というベースモデルはあるが、スーパースポーツ化にあたってヤマハはシャシーを大きく改良。フレームのピボット部を補強、フロントフォークは倒立としフォークオフセットを変更。リアサスもジオメトリーとセッティングを変更している。エンジンは基本的にMTそのままで、電子制御の類は搭載せず、シンプルな構成としたのに加え、外装関係にYZF-R6のパーツを一部流用してコストダウンも図っている。

【注目の装備】 
・LEDヘッドライト
・ギアポジションインジケーター
・アシスト&スリッパークラッチ
・Fラジアルマスターシリンダー

ホンダ「CBR650R」

画像: Honda CBR650R エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 総排気量:648cc 最高出力:95PS/12000rpm 最大トルク:6.5kg-m/8500rpm 車両重量:206kg シート高:810mm 燃料タンク容量:15L タイヤサイズ:120/70ZR17・180/55ZR17 税込価格:105万6000円~108万9000円

Honda CBR650R

エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量:648cc
最高出力:95PS/12000rpm
最大トルク:6.5kg-m/8500rpm
車両重量:206kg
シート高:810mm
燃料タンク容量:15L
タイヤサイズ:120/70ZR17・180/55ZR17

税込価格:105万6000円~108万9000円

ワインディングからツーリングまでオールマイティにこなせ、胸のすくような直4フィールも楽しめる満足度の高いモデル。ホンダ車ならではの魅力が輝く1台で、幅広い層のライダーに愛されている。

いまやクラスでも貴重な存在となってしまった直4ユニットがCBR650R最大の武器にしてチャームポイント。本格SSのCBR600RRより若干楽になったライポジに若干ソフトめの足回り、広めの座面を持つシートなど、スポーツモデルではあるが、オールラウンドに楽しめる仕立てとなっている。トルクコントロールのHSTC、スリッパークラッチは装備するがそれ以外の装備面は意外とシンプル。

【注目の装備】
・LEDヘッドライト
・ギアポジションインジケーター
・トラクションコントロール
・アシスト&スリッパークラッチ

カワサキ「Ninja650」

画像: Kawasaki Ninja650 エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒 総排気量:649cc 最高出力:68PS/8000rpm 最大トルク:6.4kg-m/6700rpm 車両重量:194kg シート高:790mm 燃料タンク容量:15L タイヤサイズ:120/70ZR17・160/60ZR17 税込価格:91万3000円

Kawasaki Ninja650

エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒
総排気量:649cc
最高出力:68PS/8000rpm
最大トルク:6.4kg-m/6700rpm
車両重量:194kg
シート高:790mm
燃料タンク容量:15L
タイヤサイズ:120/70ZR17・160/60ZR17

税込価格:91万3000円

街乗りを含めた普段使いでは最も優しい1台。180度クランクのパラツインは回せば爽快で、ワインディングも満喫できる。価格も4車中最もリーズナブルという、まさしく等身大のスポーツモデル。

4車中最もスタンダードスポーツ的な立ち位置にあるニンジャ650は、幅広い層のライダーに対応するコンパクトな車体とアップライトなポジション、低いシート高がポイント。装備面はシンプルで、走りに関する注目アイテムもアシスト&スリッパークラッチぐらい。このクラスではスタンダードレベルだが、実用性の高さとロングランも苦にならない快適性は大きな魅力。

【注目の装備】
・LEDヘッドライト
・ギアポジションインジケーター
・アシスト&スリッパークラッチ
・スマホコネクト機能

アプリリア「RS660」

画像: aprilia RS660 エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒 総排気量:659cc 最高出力:100HP/10500rpm 最大トルク:6.83kg-m/8500rpm 車両重量:183kg シート高:820mm 燃料タンク容量:15L タイヤサイズ:120/70ZR17・180/55ZR17 税込価格:145万2000円

aprilia RS660

エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒
総排気量:659cc
最高出力:100HP/10500rpm
最大トルク:6.83kg-m/8500rpm
車両重量:183kg
シート高:820mm
燃料タンク容量:15L
タイヤサイズ:120/70ZR17・180/55ZR17

税込価格:145万2000円

リッタースーパースポーツにためらいのあるライダーにとっての「憧れの一台」。最新の電子制御に強力なエンジン、豪華装備に個性的なスタイリングと、所有感はこのクラスでダントツ。走りもなかなか刺激的。

オールラウンド型ではなくピュアスポーツ志向のモデルという点で、YZF-R7に最も近いライバルはこのRS660ということになるが、こちらはアルミフレームに電子制御全部入りという、イタリア車らしい「本気印」のスーパースポーツ。それだけにワインディングでの楽しさは群を抜いているが、ライポジが案外きつくなかったりして、思いのほか実用性も高いのがポイント。価格は高いが装備を考えれば納得できるレベル。

【注目の装備】 
・パワーモード
・トラクションコントロール
・ウイリーコントロール
・エンジンブレーキコントロール
・クイックシフター

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