全身フルカーボンで固めて足まわりも全面変更

カワサキのスーパーチャージド・リッタースーパースポーツ、Ninja H2。2015年から展開をはじめ、’21年型Ninja H2 CARBONで国内導入は終了となったが、独自の過給の世界や、ひと目でそれと分かるルックスの魅力は今後も維持されそうだ。

画像1: 全身フルカーボンで固めて足まわりも全面変更

この車両は、広い分野に向けてカーボンや削り出しパーツを製作するTKファクトリーが仕立てたもの。ぱっと見には、ミラー部がウイングレットとなっているクローズドコース版のNinja H2Rにも見える。実はこのミラー部分、「H2用ウイングミラー」としてTKファクトリーが製作したもの。部分写真で紹介するように、回転して収納することもでき、当然ながらNinja H2ノーマル同様にミラー機能も持たされている。ウインカーもこの取り付け基部付近に隠して配置されている。

他の外装も、ガレージ414製サイドウイングにマジカルレーシング製前後フェンダー&スクリーン、A-TECH製カウルにOVER RACING製ダクトと、本家Ninja H2 CARBONさえ超えそうなフルカーボン仕様。

画像2: 全身フルカーボンで固めて足まわりも全面変更

足まわりも前後オーリンズサスやブレンボキャリパー等々、換えられる箇所はすべてアッパーグレードとなっているのも目を引く。ホイールはアドバンテージによる鍛造品で、ここではアルミのEXACTIIレーシング10、片持ち用を履いている。Ninja H2対応品が先日発表されたばかりで履いているのかと思えば、ノーマルより1サイズワイドな6.25幅だ。

「’21年夏にNinja H2用として6.00幅でラインナップしたんですけど、200幅のタイヤとの相性は6.25幅ホイールの方がいいんです。片持ちスイングアームの片持ち感がなく、両支持のような印象になる。それでタイヤメーカーさんのカタログにも200幅で6.00~6.50適用、6.25標準という表記が出てきましたから、それにも合わせた形です。コストはかかりましたけど、金型も改修して最適化したんです」とはアドバンテージ・中西さんの言葉。それにしても素早い対応だった。

なお、TKファクトリーは通常のショップと異なり、趣味でこうしたパーツ類を手がけているとのこと。冒頭のウイングミラーに興味がある方は同社fbを参照されたい。

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Ninja H2のミラーをNinja H2Rのウイング風に造形し、回転収納もできる可動式ウイングミラーはTKファクトリーのオリジナルだ。

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折り畳み状態でミラー面も確認できるだろう。カーボントリムを備えたミラーコートスクリーンやタンクサイドカバー、フロントインナーカバーはマジカルレーシング製。カウル両側のサイドウィングはガレージ414製。その他の外装はエーテック製と、外装はフルカーボンとなっている。

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エンジン/スーパーチャージャーはノーマルながら排気系変更やダイノジェット製サブコンなどによって250ps仕様となっている。エクストリームクリエイションズ・インタークーラーキットも加え、ウインドウ以外を削り出しとしたクリアクラッチカバーも備える。

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鋼管トレリスのフレームもノーマル。フロントスプロケットカバーはクラッチカバー同様にワンオフ品。ほかにエンジンまわりではウォーターパイプにトリックスター製のチタン製を使うなどしている。ステップキットはオーヴァーレーシング製を装着した。

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スラッシュカットエンドを持った4-2-1チタンフルエキゾーストは、オーストラリアメイドのVAN DEMON。吸排気系ではここのみを変更している。

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フロントフォークはオーリンズFGR T200、フロントアクスルシャフトはKOOD製クロモリの8耐スペシャルをセットする。オーヴァーレーシング製カーボンフロントキャリパーダクトを追加したフロントブレーキキャリパーは、ブレンボのCNC対向4ピストン、.484に置換される。

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リヤショックはオーリンズKA-363、リヤキャリパーはブレンボ84mmレーシング。ホイールはNinja H2用のアルミ鍛造品、アドバンテージ・イグザクトIIレーシング10で、今回加わったリヤ6.25幅(6.25-17。従来は6.00-17のみ)を履くのが特徴。フロントは純正同様の3.50-17サイズ。'15~'18年型H2は適合確認済み、'19年~への装着に関してはアドバンテージまで問い合わせを。タイヤはブリヂストンRS11で、リヤには200/55サイズを履く。

取材協力:TK Factory(※ホイール問合せはアドバンテージ)

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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