2022年4月9日、スウェーデンの電動バイクメーカーのCAKE(ケーキ)はInstagramに自転車フレームの一部を写した写真を投稿し、近日中にその正体を明かすことを予告しました。ひょっとしてCAKEがE-バイクの分野に進出!? と多くの人が予想しましたが・・・その予想は大外れでした(苦笑)。
文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)
※この記事は「ロレンス」で2022年4月22日に公開されたものを転載しています。

その名は・・・レディ、ステディ、ゴー!?

2022年4月20日、CAKEはティーザー画像とともに予告した新製品の正体を明かしました。それは3種類の乗り物であり、幼児向けの12インチバランスバイクの「レディ」、16インチシングルスピードMTBの「ステディ」、そして電動キッズモトクロッサーの「ゴー」でした!

Ready Steady Go(レディ・ステディ・ゴー)とは日本語でいうところの、位置について、ヨーイ、ドン!の意味ですが、これら3機種は子供たちに2輪車の楽しみを知ってもらうために、自信を持ってステップアップしてもらうための商品なのです。

なおCAKEはこれら製品で子供たちに2輪で学んでもらうことを、「CAKE キッズ エボリューション プログラムと名付けています。

画像: アルミの車体で重量3kgのバランスバイクの「レディ」は、1歳半から4歳までのお子様が対象。価格は225ドル≒2万8,900円から・・・ですが、すでにファーストロットは完売!! 今注文すれば、デリバリー予定は2022年6月半ばになるとのことです。 ridecake.com

アルミの車体で重量3kgのバランスバイクの「レディ」は、1歳半から4歳までのお子様が対象。価格は225ドル≒2万8,900円から・・・ですが、すでにファーストロットは完売!! 今注文すれば、デリバリー予定は2022年6月半ばになるとのことです。

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画像: 「レディ」を卒業して、ペダル付き自転車にステップアップするキッズのための「ステディ」。3歳半から7歳のライダーが対象で、16インチホイールのシングルスピード、前後Vブレーキ+ショートレバー、重量7kgが主なスペックです。価格は400ドル≒5万1,440円からで、今年5月下旬からデリバリーが開始されるそうです。 ridecake.com

「レディ」を卒業して、ペダル付き自転車にステップアップするキッズのための「ステディ」。3歳半から7歳のライダーが対象で、16インチホイールのシングルスピード、前後Vブレーキ+ショートレバー、重量7kgが主なスペックです。価格は400ドル≒5万1,440円からで、今年5月下旬からデリバリーが開始されるそうです。

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画像: フロント60/100-14、リア80/100-12サイズのタイヤを装着する電動キッズモトクロッサーの「ゴー」。対象年齢は6歳から。モーターは600W〜1.5kWの出力で、最高速は40km/h。バッテリーは48Vで、4時間で満充電が可能。価格は3500ドル≒44万9,900円です。 ridecake.com

フロント60/100-14、リア80/100-12サイズのタイヤを装着する電動キッズモトクロッサーの「ゴー」。対象年齢は6歳から。モーターは600W〜1.5kWの出力で、最高速は40km/h。バッテリーは48Vで、4時間で満充電が可能。価格は3500ドル≒44万9,900円です。

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ステファン・イッターボーン(CAKE創業者兼CEO)
「モーター(付き乗り物)で何かすることを考える前に、自転車の乗り方を学ぶことは必要なことです。喜びと興奮、スキルの上達、そしてバランスとコントロールは、子供たちが2輪車に乗る道がどこであろうと、共通のプラットフォームです。また責任と不安の中で、子供と親が一歩一歩自信を持ち、安全について考えることが重要です」

画像: 自身も子を持つ親として、CAKE創業者兼CEOのS.イッターボーンは子供向け電動バイクに以前から関心があったみたいです。キッズ向け電動モトクロッサーの分野は、多くのコンペティターがしのぎを削るマーケットですが、CAKEがどれだけ食い込むことができるか注目です。 ridecake.com

自身も子を持つ親として、CAKE創業者兼CEOのS.イッターボーンは子供向け電動バイクに以前から関心があったみたいです。キッズ向け電動モトクロッサーの分野は、多くのコンペティターがしのぎを削るマーケットですが、CAKEがどれだけ食い込むことができるか注目です。

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子供のころから、CAKEのファンになってもらうことのメリットは大きいです!?

CAKEゴーの興味深い点は、その車体に「Powered by TRROT」と記されていることです。スペインのトロットは、現在KTM傘下にあるガスガスが2015年財政的危機にあったとき、救いの手を差し伸べたメーカーです。

トロットは第2次世界大戦後、仏テローのライセンス生産から2輪製造業を始めたメーカーで、1990年代には一度2輪事業から撤退したものの、2011年から電動車メーカーとしてブランドが復活。主にトライアルやモトクロス用の電動車を販売し、世界的に販路を広げています。

画像: CAKE ゴーのサスペンションセッティングは、25〜40kgのライダーを想定。フロントフォークのストロークは95mm、リアショックは同125mmとなっています。 ridecake.com

CAKE ゴーのサスペンションセッティングは、25〜40kgのライダーを想定。フロントフォークのストロークは95mm、リアショックは同125mmとなっています。

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CAKEがゴーの製作に関してトロットと手を組んだのは、この分野で実績あるトロットのノウハウを活かすことで開発のコストと時間を圧縮して、いち早く市場投入したかったのかもしれません。これは、あくまで推測ですけど・・・。

電動バイクメーカーのCAKEが、なんで子供向け製品を? と思う方もいるかもしれませんが、ICE(内燃機関)バイクメーカーも昔からこの分野を熱心に開拓していたことが示すとおり、幼いころから自社製品に触れてもらうことで、ブランドに対するロイヤリティ(忠誠心)を持ってもらうことは結構大事なことなのです。

電動の分野で近年の例としてはインディアンが、E-バイクメーカーと組んでキッズ向け電動バイクを販売していますし、KTMグループやホンダもキッズ向けモトクロッサーを市場に投入し、幼いユーザー層の獲得に力を入れています。

CAKEの場合、電動キッズ向けモトクロッサーだけでなく、バランスバイクや子供向けMTBまで用意することで、さらなる「青田刈り」を狙っているのかもしれません? CAKEの電動バイクはその性能と、オシャレなスタイリングが主な人気の理由ですが、これら新基軸がどれだけ市場に受け入れられることになるか・・・注目したいです。

画像: Ready Steady GO - CAKE Kids Bikes - Launch www.youtube.com

Ready Steady GO - CAKE Kids Bikes - Launch

www.youtube.com

文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)

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