文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)
※この記事は「ロレンス」で2022年6月8日に公開されたものを転載しています。
2022年4月に、アイオネックスとgogoroのサーキット初対決が実現しました!
台湾にはTSR(台湾スプリントライダーズアソシエーション)という組織があり、TSRバイク選手権というシリーズ戦を運営しています。開催コースはミニバイク/カートコースで、300/150ccのバイクや125ccのスクーターなどがクラス分けされて、チャンピオンシップを競っています。
なおTSRバイク選手権には「EVS10.0」という電動スクーターを対象にしたクラスがあり、Gogoroファクトリーチームの「S3」というモデルが常勝を誇っていました。2022年度のTSRバイク選手権は全6戦が開催されますが、去る4月27日の開幕戦にはキムコのアイオネックススクーター「Sシリーズ」が3台初参戦し、Gogoro対アイオネックスのガチ対決が実現しました!
TSRバイク選手権にはチャンピオン条項があり、王者のライダーは10kgのウェイトを積むことが義務付けられるのですが、今回はウェイト積載はナシという同条件での戦いで行われることになりました。アイオネックス勢の3名に対し、Gogoroユーザーは9名・・・多勢に無勢という状況ではありますが、午前の予選タイムではアイオネックスライダーが1、3、5位を記録! しかし首位の縱肇霖の50.431秒に対し、2位のGogoroライダー林柏丞は50.812秒と、その差は非常に接近したものでした。
決勝レースは、アイオネックスに軍配が上がりました!
迎えた午後の決勝レース! まずレースをリードしたのはGogoroの林柏丞でしたが、低速ヘアピンでタイヤを滑らすミスで後退! アイオネックスの縱肇霖が首位の座を奪取し、しばらくは独創状態を築き上げました。
残り3周というレース終盤、周回遅れを縱肇霖がパスしている間に、2位の林柏丞が急接近! 激しい首位攻防戦が繰り広げられることになりましたが、最後までアタックを防ぎ切った縱肇霖がアイオネックスにデビューウィンをプレゼントしました!
5月29日のTSRライダー選手権第2戦ではEVS10.0クラスは開催されなかったため、次のGogoro対アイオネックスの激突は6月26日開催の第3戦となります。台湾の電動スクーター業界の覇権を争う2社の、サーキットにおける戦いはさらに激化することが予想されますが・・・。モータースポーツ愛好家目線で、両社の切磋琢磨を楽しみたいです!
文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)