まとめ:オートバイ編集部
CBを孤高の存在に押し上げたVTEC
1992年のデビュー以来ヒットを続け、バージョンR、バージョンSと派生モデルも登場、クラスナンバーワンの地位を築いていたCB400スーパーフォアだったが、強力なライバルたちの台頭で追われる立場になったことで、大幅な性能アップと強い個性が求められつつあった。
そんな課題を解決したのが、1999年のスーパーフォアに搭載された「ハイパーVTEC」。かつてCBR400Fに採用された「REV」の技術を発展させた機構だったが、ホンダの四輪車でもなじみのある「VTEC」の名称が与えるスポーツイメージは説明も不要なほど認知度の高いもので、CB400はライバルの追従を許さない存在へと昇華していった。
VTEC登場以降、CB400が重ねたモデルチェンジは実に10回。たゆまぬ進化と熟成が、歴史に残る名車を造り上げたのだ。
ホンダ「CB400 SUPER FOUR」(1999年)
直押しタイプとしては量産車初のバルブ数切り替え機構「ハイパーVTEC」を採用。フレーム、サスペンションも新作とし、環境性能にも配慮してエキゾーストエアインジェクションシステムも導入。スタイリングも精悍なものに一新された。
ホンダ「CB400 SUPER FOUR」(2001年)
カラーオーダープランを導入。ボディ7色、ホイール3色の中から組み合わせが可能で、自分だけの仕様が選べるようになった。
ホンダ「CB400 SUPER FOUR」(2002年)
ハイパーVTECが「スペックⅡ」に進化。バルブ数切り替え回転数を6300回転に変更し、力強さを一層体感しやすくなった。
ホンダ「CB400 SUPER FOUR」(2003年)
ハイパーVTECが「スペックⅢ」に進化。6速のバルブ数切り替え回転数を6750回転に引き上げ、テールランプはLEDになった。
ホンダ「CB400 SUPER BOL D’OR」(2005年)
ハーフカウルを装着した「スーパーボルドール」を追加。高速道路二人乗り解禁に合わせた長距離走行に適した仕様としている。
ホンダ「CB400 SUPER FOUR」(2007年)
PGM-FIを導入、ハイパーVTECも3Dマップを導入した「Revo」に進化。エンジン外観も一新され、マフラーはステンレス製になった。
ホンダ「CB400 SUPER BOL D’OR」(2014年)
サイドカバー、テールカウルのデザインを変更。スーパーボルドールは新設計のLEDヘッドライトが採用され、カウルも一新された。
また、「CB400 SUPER FOUR<ABS>」と「CB400 SUPER BOL D'OR<ABS>」に、ETC車載器とグリップヒーターおよび専用インジケーターランプを標準装備した「CB400 SUPER FOUR<ABS> E Package」と「CB400 SUPER BOL D'OR<ABS> E Package」も設定された。
ホンダ「CB400 SUPER FOUR」(2017年)
ボルドールに続いて、スーパーフォアにも待望のLEDヘッドライトを導入。タンク上には「プロジェクトBIG-1」25周年マークも付く。
ホンダ「CB400 SUPER FOUR」(2019年)
2018年からABSが標準装備となり、SBにはETCも導入。2020年にはSFに「マットベータシルバーメタリック」の特別色が追加された。
【よもやま話】CB400シリーズは働くバイクとしても活躍
教習車にパトロール車! CB400シリーズはなんでもこなす
CB400シリーズの懐の深さを示しているのが、様々なジャンルでの活躍。CB400は多くのライダーを育ててきた教習車として長年活躍してきたし、近年では首都高速のパトロールバイクとしてボルドールが採用されている。扱いやすく、誰が乗ってもしっかりしたパフォーマンスを発揮できるCB400だからこその派生と言えよう。
まとめ:オートバイ編集部