メンテナンスと弱点対策からアップデートを進める

いろいろなジャンルが成立し、特化が進んだ今のバイク界。ニンジャ=GPZ900R登場当時の1984年、国内展開スタートの1991年(GPz750Rは1984年)を振り返るとそれはまだまだで、ニンジャのような車両が1台あればどのジャンルでも楽しめた。だから代わるものがなく、ずっと持っているんだというオーナーも多いだろう。そこでこの車両だ。

元々は奥さん用に購入したというものを、弱点対策やメンテナンス、トラブルが起こる前の予防的修理を重ねてきたという1台。手を入れてきたのは東京・八王子のショップ メローズ、中川さんだ。

画像1: メンテナンスと弱点対策からアップデートを進める

「マフラーやリヤサスが換わってバーハンドル化したという頃からのお付き合いです。元々のコンセプトが“タンデム前提”ですからステップまわりはノーマルです。

パーツ交換の必要に応じて……という感じで進めています。ブレーキパッドが減って引きずり感が出るかなという時点でディスクやキャリパーも換え、フロントフォークもインナーチューブにサビが見えたので、当店内で部品シェアしました。これはたまたまオーリンズフォークを新型に変える方がいらして、交換したもの=程度の分かるものが出たんです。ゼファー1100用で、スプリングは一般的にNinjaに使うZRX用より柔らかいのですが、ハードには攻めないというライダーに合う設定にして交換しました。

このような形で、あまり大がかりにならないように各部アップデートし、今はちょうどいいくらいの仕様かなと思います」と中川さん。

画像2: メンテナンスと弱点対策からアップデートを進める

「前後ホイールも換わり、フロントアクスルも大径化されてコーナーでのしっかり感が出ました。ここは大きなメリットです。乗っても安心されたようですし、キャブレターも扱いやすさ重視のセッティングに振っていますが、旦那さんはウイリーできるって遊べるようです。今後もコントロール性強化などは進めるでしょう」とも中川さん。冒頭のような時代を知る向きにも、おお、こうだよと思える1台に仕上がっているようなのだ。

▶▶▶ヘリテイジ&レジェンズが取材した最新のカスタム・バイクはこちら!

Detailed Description 詳細説明

画像1: Detailed Description 詳細説明

スクリーンはゼログラビティ・ダブルバブルのスモーク。ステアリングステムはGストライカーでフロント17インチ/φ43mmフォークに対応するとともにバーハンドル化し、左右マスターシリンダーは純正のままだ。メローズオリジナルでステーを作り、ホンダ系パーツをマウントするステアリングダンパー(同店で購入可)も備えている。メーターはノーマルでヨシムラ・プログレスメーターを追加している。

画像2: Detailed Description 詳細説明

シートは加工済み、グラブバーも残してタンデムライドにも適応する。総じてニンジャらしい大らかさとオールラウンド感を残した1台なのだ。

画像3: Detailed Description 詳細説明

エンジンはノーマルベースだがメンテナンスをしっかり受けている感も見える。ラジエーター/オイルクーラーのコアガードはともにペンス製。クラッチレリーズはカワサキの1400モデルからの流用で、プッシュロッドにはクロモリワンオフのフラットヘッドタイプを使う。

画像4: Detailed Description 詳細説明

キャブレターはTMRφ36mmで燃料コックは必要な流量を供給するピンゲル。燃料タンクや外装類はノーマルを使っている。

画像5: Detailed Description 詳細説明

タンデムステップが前提となっているため、マフラーはノーマル&タンデムステップで装着できるヨシムラ・チタンサイクロンを装着した。

画像6: Detailed Description 詳細説明

フロントフォークは全長等を考慮してZRX適合品を使うところ、突き出し対応やバネレートからゼファー1100用のオーリンズ正立に。フロントフェンダーもZRX用。フロントブレーキはブレンボ・キャスト4ピストンキャリパー+サンスター・カスタムディスク(φ310mm)だ。

画像7: Detailed Description 詳細説明

リヤショックは18インチ用オーリンズのマウント部を換装して装着。スイングアームは純正改でトルクロッドを新設。リヤブレーキはブレンボ・キャストP2 34キャリパーをKEINZ製サポートでマウントしサンスター・プレミアムレーシングディスクを組み合わせる。

画像8: Detailed Description 詳細説明

ホイールはZZR1100D用加工の3.50-17/5.50-17サイズで、フロントアクスル径も大径化されてコーナリングでの安定性も向上している。ドライブチェーンはEKで520サイズにコンバートするなど、必要な部分はしっかりアップデートされている。

取材協力:ショップ メローズ

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

▶▶▶ヘリテイジ&レジェンズが取材した最新のカスタム・バイクはこちら!

This article is a sponsored article by
''.