文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)
※この記事は「ロレンス」で2022年9月5日に公開されたものを転載しています。
初代MotoE王者が、エネルジカ エゴ・コルサ最期のレースで勝利!
日曜日のレース2、スタート後にポールポジションのドミニク・エガーター(ダイナモルト インタクトGP)らを従えてホールショットを獲得したのは、マティア・カサディ(ポンス レーシング40)でした。昨2021年のサンマリノ・レース2の勝者であるマッテオ・フェラーリ(フェロ グレシーニ MotoE)はスタート位置から3つもポジションを落とすも、1周目の第4コーナーまでに2つポジションを回復して5番手で先頭を追います。
4周目、先日のレース1で今年度のタイトルを決めたエガーターが、第14コーナーでカサディをパス。しかし次の周の第8コーナーで再びカサディが抜き返すという、ワンメイク方式のMotoEならではの激しい首位争いが繰り広げられます。
エガーターとカサディのバトルの間、レース1のノーポイントという結果でチャンピオン争いから脱落したエリック・グラナド(LCR E-チーム)が両者に接近。前戦オーストリアまでに5勝をあげているグラナドとしては、今シーズン最期のレースでも勝利をあげて、有終の美を飾りたいところでしょう。
そして先頭集団は1〜3位に追いついたフェラーリを含む4台となり、終盤戦に突入。7周目にフェラーリはグラナドをパスして3位に浮上。そして最終周、カサディが第2コーナーで転倒しそうになり、その影響を受けたエガーターをフェラーリとグラナドがかわします。そしてカサディとのバトルを制覇したフェラーリが、昨年最終レース同様にウィナーとなりました。
2023年、ドゥカティ時代初年度となる新時代のMotoEに期待しましょう
表彰台の最後の位置の3番手はグラナドが獲得。唯一の日本人MotoE参戦ライダーの大久保光は9位でゴールし、前戦終了時点でのランキング6位の座を、わずか1ポイント差で守り抜きました!
2019年フェラーリ、2020〜2021年J.トーレス、そして2022年はエガーターと、"エネルジカ時代"のMotoEは3人の電動車王者を生み出すころになりました。2023年からはじまる"ドゥカティ時代"のMotoEでは、どのようなドラマが展開されることになるのでしょうか? 鬼に笑われそうですが、来シーズンのおとずれが今から楽しみですね!
MotoE2022 第6戦サンマリノ レース2 リザルト
1 11 マッテオ・フェラーリ Felo Gresini MotoE 13'52.5530
2 27 マティア・カサディ Pons Racing 40 +0.1954
3 51 エリック・グラナド LCR E-Team +0.673
4 77 ドミニク・エガーター Dynavolt Intact GP MotoE +1.092
5 40 ジョルディ・トーレス Pons Racing 40 +1.304
6 7 ニッコロ・カネパ WithU GRT RNF MotoE Team +2.876
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9 78 大久保光 Avant Ajo MotoE +6.434
MotoE2022 ランキング 最終結果
1. D.エガーター スイス 227
2. E.グラナド ブラジル 192.5
3. M.フェラーリ イタリア 162.5
4. M.カサディ イタリア 156
5. M.ポンス スペイン 124
6. 大久保 光 日本 95.5
文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)