文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)
※この記事は「ロレンス」で2022年10月18日に公開されたものを転載しています。
2023年度は、初の英国での開催が決まりました!
2019年の初シーズン以来の、MotoEの4シーズンはすべてのレースが欧州大陸内で開催されてきました。いつでもどこでも、レース用燃料を充填すれば走ることができるICE(内燃機関)車に対し、電動のMotoEレーサーはサーキットに十分な充電環境が用意されていないとと走らせることができません。
MotoGPと併催されるMotoEですがMotoGPが欧州以外でも開催されているのに対し、MotoEはインフラやロジスティックスなどの問題から、2019〜2022年の間、欧州のみでの開催に留まっていました。しかしこの度公表された2023年度スケジュールによると、8月4〜6日に英国シルバーストーンでの開催が決まり、初めてMotoEがドーバー海峡を渡ることが明らかになりました。
世界的にも著名な高速サーキットであるシルバーストーンサーキットで、2023年度からワンメイク車両として採用されるドゥカティV21Lを駆るMotoEライダーたちが、どのようなバトルを繰り広げるのか今から楽しみです!
レースの開催数は大幅に増加!! 王者争いにどのように影響するか、気になります
2019年・・・MotoE最初のシーズンに開催されたのは4ラウンド・6レース。2020年と2021年はともに6ラウンド・7レース。そして今年2022年は7ラウンド・14レースと、一気に前年度の倍のレース数が当初カレンダーに記されていましたが、7月のフィンランドの2レースがキャンセルされたために、結局6ラウンド・12レースが開催されることになりました。
世界選手権となって初の、2023年シーズンのカレンダーは8つの会場と16のレース数と一気に規模が拡大することになりました。まず年が明けてからの3日間のプレシーズンテストを2回開催(3月6〜日スペイン・ヘレス、4月3〜5日スペイン・カタルーニャ)。
その後フランスで開幕戦をむかえ、6月のオランダがサマーブレイク前の最後の一戦となります。サマーブレイク後の初戦は初開催の英国となり、9月のサンマリノが最終戦の舞台・・・というのが大まかなスケジュールです。
開催日 | 国 | 会場 | 開催レース数 |
---|---|---|---|
5月12日~14日 | フランス | ル・マン | 2レース |
6月9日~11日 | イタリア | ムジェロ | 2レース |
6月16日~18日 | ドイツ | ザクセンリンク | 2レース |
6月23日~25日 | オランダ | TTサーキット アッセン | 2レース |
8月4日~6日 | 英国 | シルバーストーン サーキット | 2レース |
8月18日~20日 | オーストリア | レッドブルリンク-シュピールベルク | 2レース |
9月1日~3日 | カタルーニャ | バルセロナ-カタルーニャ | 2レース |
9月8日~10日 | サンマリノ | ミサノ ワールド サーキット マルコ・シモンチェリ | 2レース |
初の世界選手権王者となるのは誰か? そしてドゥカティV21Lのパフォーマンスはどれほどのものか・・・などなど、見どころ十分な来シーズンのMotoEの開幕を楽しみに待ちましょう。余談ですが個人的には、2024年以降のより一層のワールドワイド化・・・日本ラウンド開催にも期待しています。
文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)