文:オートバイ編集部/写真:南 孝幸
スズキ「アドレス125」「アヴェニス125」開発者インタビュー
スズキの強い意気込みを感じる造り込みが光る
スズキとしては久々となる、125ccスクーターのニューモデル。しかも、エンジンなどのコンポーネントを共有する兄弟車。アドレスとアヴェニスという「2つの個性」をどう演出したのか、まずは森井氏に聞いた。
「アドレスは幅広い層のユーザーの方に愛される、ヨーロピアンスタイルのモデル、アヴェニスは若い世代の男性をターゲットにした、スポーティなモデルとしています」
アドレスと言えば「通勤快速」のイメージが強いが、新型アドレスもその「伝統」は継承しているようだ、杉氏は語る。
「新型アドレスも、以前と同等のレベルの発進性能を持っています。こう見えて実は速いのです。アヴェニスはスポーティさを重視してECMのセッティングを変更し、ゼロ発進からの動き出しの速さにこだわりました」
前12インチ、後ろ10インチというホイールサイズは、2017年登場の先代アドレスからの継承だが、新型の車体はどう変わったのか、松下さんに聞いた。
「基本は同じですが、十分な剛性と性能を維持しつつ、ブラケット類の配置などを徹底的に見直し、軽量化も果たしています。アヴェニスはスポーティさを狙ってシートレールの角度にもこだわり、ライダーがアクセルを開けたくなるようなライポジとしています」
基本的に同じメカニズムだが、スタイリングコンセプトは全く異なる2台。デザイナーの斉藤さんにそのテーマを尋ねてみた。
「アドレスは、世界の様々な方に愛され、誰にでも好かれる、ちょっとレトロなスタイリングとしました。アヴェニスは若い人が好むスポーティさを狙って、モトクロッサーのエッセンスを随所に取り入れています」
おしゃれで上質なアドレスと、スポーティで走りを予感させるアヴェニス。好みで選べる「2つの個性」の誕生に拍手を送りたい。
スズキ「アドレス125」主なスペック・価格
全長×全幅×全高 | 1825×690×1160mm |
ホイールベース | 1265mm |
最低地上高 | 160mm |
シート高 | 770mm |
車両重量 | 105kg |
エンジン形式 | 空冷4ストSOHC2バルブ単気筒 |
総排気量 | 124cc |
ボア×ストローク | 52.5×57.4mm |
圧縮比 | 10.3 |
最高出力 | 6.4kW(8.7PS)/6750rpm |
最大トルク | 10.0N・m(1.0kgf・m)/5500rpm |
燃料タンク容量 | 5.0L |
変速機形式 | Vベルト式無段変速 |
キャスター角 | 26°30' |
トレール量 | 89mm |
タイヤサイズ(前・後) | 90/90-12 44J・90/100-10 53J |
ブレーキ形式(前・後) | 油圧式シングルディスク・機械式ドラム |
乗車定員 | 2名 |
燃料消費率 WMTCモード値 | 53.8km/L(クラス1)1名乗車時 |
製造国 | インド |
メーカー希望小売価格 | 27万3900円(消費税10%込) |
スズキ「アヴェニス125」主なスペック・価格
全長×全幅×全高 | 1895×710×1175mm |
ホイールベース | 1265mm |
最低地上高 | 160mm |
シート高 | 780mm |
車両重量 | 107kg |
エンジン形式 | 空冷4ストSOHC2バルブ単気筒 |
総排気量 | 124cc |
ボア×ストローク | 52.5×57.4mm |
圧縮比 | 10.3 |
最高出力 | 6.4kW(8.7PS)/6750rpm |
最大トルク | 10.0N・m(1.0kgf・m)/5500rpm |
燃料タンク容量 | 5.2L |
変速機形式 | Vベルト式無段変速 |
キャスター角 | 26°30' |
トレール量 | 89mm |
タイヤサイズ(前・後) | 90/90-12 44J・90/100-10 53J |
ブレーキ形式(前・後) | 油圧式シングルディスク・機械式ドラム |
乗車定員 | 2人 |
燃料消費率 WMTCモード値 | 54.3km/L(クラス1)1名乗車時 |
製造国 | インド |
メーカー希望小売価格 | 28万4900円(消費税10%込) |
文:オートバイ編集部/写真:南 孝幸