文:中村浩史/写真:松川 忍
ホンダ「CB1300 SUPER FOUR SP 30th Anniversary」ライディングポジション・足つき性
シート高:790mm
ライダーの身長・体重:178cm・80kg

シート高はスタンダードよりもSPの方が10mm高いものの、着座位置のシート形状がシェイプされているため、身長178cmのライダーは余裕あるカカトべったり。身長170cmあれば足つきはOKだろう。

ホンダ「CB1300 SUPER FOUR SP 30th Anniversary」各部装備・ディテール解説



初代CB1000SFから30余年。現行のCB1300SFは排気量が+286cc、出力は92PSから21PSもアップしたというのに、車両重量は+6kgに収まっている。ホイールベースは20mm短縮、シート高は20mmダウン。あえて手に余るようなビッグバイク感よりも、誰もが乗りやすいビッグバイクを目指した。

インジェクションを採用する水冷並列4気筒。2021年モデルからスロットルバイワイヤ方式となり、パワーモード選択機能、トラクションコントロール、クルーズコントロールなどの電子制御メニューも充実。
カバー類がゴールドなのはSPの証。

4in1レイアウトの集合マフラーは、2014年モデルあたりからスリムなサイレンサーとなり、2017年モデルでは排気ガス&騒音規制に合わせてサウンドもやや太くなった印象。
SPには市販モデルとして初めてオーリンズ製Φ43mm正立フロントフォークを純正採用。プリロード、圧側/伸び側の減衰力調整が可能なフルアジャスタブルタイプだ。

ニッシン製キャリパーをバイアスマウントするスタンダードに対し、SPはブレンボ製キャリパーをラジアルマウント。ホイールがゴールドなのもSP仕様だ。

SPにはオーリンズ製リアサスも純正採用。プリロード、圧側18段階/伸び側14段階に調整可能。前後サスペンションの効力は絶大で、スタンダード比で34万円高も納得。

フロントブレーキはΦ310mm、リアにはΦ256mmのローターを採用。リアブレーキの使いやすさは評価が高い。ホイールは2014年モデルから写真の10本スポークタイプ。

丸ヘッドライト、薄型LEDウィンカーは2017年モデルから採用。丸ヘッドライトと、その下にレイアウトされるダブルホーンこそ、ホンダCB750Fの血統を思わせる。

伝統のアナログ2眼メーターに液晶ディスプレイを持つメーターパネル。液晶部にはギアポジションや燃料計、オド&ツイントリップ、燃費、水温&外気温などを表示。

右スイッチにはキルスイッチ&セル、クルーズコントロールの速度調整ボタンと、左スイッチにはパワーモード切替スイッチも。グリップヒーターも標準装備だ。

大容量21Lを確保するフューエルタンク。タンク小型化でのスリム&軽量化も図れるはずだが、CB1300はあえてしない。今回の取材では実測燃費約23km/Lを記録した。

ライダー側、パッセンジャー側で表皮を切り替え、フィット感を持たせている前後一体式のダブルシート。赤ステッチが質感も高く、スタイリッシュで「CB」ネーム入り。

キーロック式で脱着できるシート下には約11Lの大容量スペースも確保。2017年モデルからは、グリップヒーターとともにETC車載器も標準装備、USBソケットも見える。
ホンダ「CB1300 SUPER FOUR SP 30th Anniversary」主なスペック・価格
全長×全幅×全高 | 2200×795《825》×1135《1215》mm |
ホイールベース | 1520mm |
最低地上高 | 140mm |
シート高 | 790mm |
車両重量 | 266《272》kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 |
総排気量 | 1284cc |
ボア×ストローク | 78.0×67.2mm |
圧縮比 | 9.6 |
最高出力 | 83kW(113PS)/7750rpm |
最大トルク | 112N・m(11.4kgf・m)/6250rpm |
燃料タンク容量 | 21L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 25゜ |
トレール量 | 99mm |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17M/C(58W)・180/55ZR17M/C(73W) |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・シングルディスク |
メーカー希望小売価格 | 税込195万8000円《206万8000円》 |
文:中村浩史/写真:松川 忍