文:オートバイ編集部
ホンダ「CB400 SUPER FOUR」の歴史
BIG-1スピリットを400ccクラスで具現化
並列4気筒エンジンを搭載し、ホンダらしい、ライダーのメンタルを満足させるオートバイ――そのスピリットは実は、CB1000SFより先にCB400SFとして発売されていた。
レーサーレプリカ期の終息が見えた1980年代終盤、ホンダは新しいネイキッドスポーツとして1989年にCB-1を発売。これは、歴史に残る大ヒットモデルとして知られるカワサキZEPHYRよりも発売が1カ月も早かったものの、ZEPHYR旋風にあおられ、販売台数では苦戦する。
替わって1992年に登場したのが、プロジェクトBIG-1の申し子・CB400スーパーフォアだったのだ。CB1000SFより5カ月早い登場で、前年の東京モーターショーでのCB1000SFの大反響を受けての、自信を持っての登場だった。
CB1000SFをそのままサイズダウンしたような400ccスポーツは、400ccという、ビッグバイクよりも間口が広く、多種多様なユーザーがいる排気量カテゴリーにあって、登場3年目の1994年にベストセラーの座を奪取。ちなみに登場初年度の1992年はZEPHYR、1993年はスティード400がベストセラーだ。
CB400SFがすごいのは、その後1996年からドラッグスターやSRにベストセラーの座を奪われたものの、常にランキングBEST3に入り続け、2002年から2017年までは16年連続ベストセラーの座を明け渡していないこと。つまり、ずっとスゴい!
残念ながらCB400SFは2022年を最後に生産を終了してしまったが、400からスタートしたBIG-1スピリットは、今も1300ccで生き続けているのだ。
文:オートバイ編集部