恥を忍んで告白しますが、わたくし愛車カタナで事故に遭いまして、長く修理&レストア中だったんです。その期間、なんと15カ月! そんなに長期間かかったのはいま絶版車が置かれている厳しい事情があって……。
文:中村浩史/写真:島村栄二

「カタナ」購入から20年、突然の事故から修理に至るまで

画像: これが購入した20年ほど前の姿。当時は「なんでイジらないの?」ってよく聞かれたんですが、時代がワタシに追いついたね、ふふふ。

これが購入した20年ほど前の姿。当時は「なんでイジらないの?」ってよく聞かれたんですが、時代がワタシに追いついたね、ふふふ。

画像: 事故に遭う前の姿。黒外装でアップハンにした以外は、上の初期の姿と変わりなし。20年乗って、少しずつくたびれてきてたかな、とは思ってました。

事故に遭う前の姿。黒外装でアップハンにした以外は、上の初期の姿と変わりなし。20年乗って、少しずつくたびれてきてたかな、とは思ってました。

通常ならば全治1か月、だけど今だと15か月!

わたくし中村、カタナオーナーになって20年。あちこち、少しずつ少しずつクタビれながらも、まぁ機嫌よく乗り続けては来ていたんです。

それが2021年10月、高速道路を走行中、前を行くミニバンがノールックで車線変更、僕の目の前にドン、と来て「わ、なにすんだオイ」ってブレーキしたとたん、フロントを滑らしてガシャン、と右を下に転んでしまったのです。幸い速度は渋滞し始めの40~50km/h、ケガもなく、相手も過失を認めてくれて、僕の過失ゼロ、と。

すぐに、普段からお付き合いのあるカタナ専門店「オオノスピード」に持ち込んだのですが、修理には大きな壁が立ちはだかっていたんです。

「まず純正パーツが手に入らないものが多いし、塗装も金属加工屋さんも手イッパイ。少し時間かかる」と。

純正パーツの廃番は話に聞いていたし、外注さんの詰まり方も知っていたので「気長に待つし! 任せる」とは言ったものの、まさかそれが半年、1年、ついには15カ月もかかるなんて!

これがたとえば「通常期」なら1カ月、ってとこなのになぁ――でもしょうがない、これが発売40年を超えたカタナの現状なんだからね!

画像: 目の前にドンと飛び出てきたクルマを間一髪避けたんだけど、そのまま右を下にジャリーッ。エンジンは右カバーを割り、貴重な絶版カーボンカウルも、ヨシムラサイクロンもガリッとイッちゃった。

目の前にドンと飛び出てきたクルマを間一髪避けたんだけど、そのまま右を下にジャリーッ。エンジンは右カバーを割り、貴重な絶版カーボンカウルも、ヨシムラサイクロンもガリッとイッちゃった。

画像1: 絶版バイクに長く乗り続ける方法|レストアやメンテナンス、維持するのは大変? スズキ「GSX1100S カタナ」修理レポート
画像2: 絶版バイクに長く乗り続ける方法|レストアやメンテナンス、維持するのは大変? スズキ「GSX1100S カタナ」修理レポート

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