スズキ「GSX1100Sカタナ」各部装備・ディテール解説

2022年、GSX1100SカタナはNPO法人日本自動車殿堂の「歴史遺産車」に選ばれた。時代を超えて愛される名車の証である。

2022年、GSX1100SカタナはNPO法人日本自動車殿堂の「歴史遺産車」に選ばれた。時代を超えて愛される名車の証である。
1979年登場のGSX1100E用の空冷DOHC4バルブユニットをベースに、クランクシャフトやバルブまわりを変更。最高出力は111PS。

マフラーは左右2本出しの4into2レイアウト。エキゾーストパイプ、サイレンサーはともにブラック仕上げとなっている。

プロトタイプにはなかったスクリーンは、ピニンファリーナの風洞実験を経て装着されたもの。フロントカウルはフレームマウント。

ユニークなレイアウトのアナログメーターはスピードとタコを一体ケースに収めたレイアウト。スピードは240km/hフルスケール。

日本刀の刃を思わせるエッジが印象的。タンク容量は22リットルで、給油口はデザインの関係で右側にオフセットされている。
カタナの特徴的な部分のひとつがこのサイドカバー。大きなダイヤルノブはチョークノブで、黒いスイッチはアクセサリー用。

タンデム部をグレーとした独特の2トーンシートを採用。汚れやすい、との声を受け、初期型以降は表皮が変更されている。
フロントフォークにはアンチノーズダイブ機構の「ANDF」を装備。ホイールは星形キャスト、ブレーキキャリパーは対向2ピストン。
リアのサスペンションはサイドのノブを引き上げてイニシャル調整を行なう。初期型はスプリングがシルバー仕上げだった。
スズキ「GSX1100Sカタナ」主なスペック
※諸元はSZ
全長×全幅×全高 | 2260×715×1205mm |
ホイールベース | 1520mm |
最低地上高 | 175mm |
シート高 | 775mm |
車両重量 | 232kg(乾燥) |
エンジン形式 | 空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 |
総排気量 | 1074cc |
ボア×ストローク | 72×66mm |
圧縮比 | 9.5 |
最高出力 | 111PS/8500rpm |
最大トルク | 9.8kgf・m/6500rpm |
燃料タンク容量 | 22L |
変速機形式 | 5速リターン |
キャスター角 | 30° |
トレール量 | 118mm |
タイヤサイズ(前・後) | 3.50-19 57V・4.50-17 67V |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・シングルディスク |
文:オートバイ編集部/写真:松川 忍