RZ250が衝撃をもって迎えられた翌年、今度は排気量をアップしたRZ350が登場。2ストらしい、強烈な伸びのあるパワーと軽量な車体で、当時の大型車と互角に渡り合えるパフォーマンスを発揮し「ナナハンキラー」と呼ばれるのである。
ヤマハ「RZ350」特徴
大型車と互角の走りで鮮烈な印象を残した
2ストロークスポーツの集大成として、当時の最新テクノロジーを詰め込んで登場したRZ250は空前の大ヒットを記録。翌年にはヨーロッパ向けモデルのRD350LCを国内向けとしたRZ350が追加された。
エンジンはボア径を10mm拡大し、排気量を347ccまでアップさせ45PSを発揮。250よりも低中回転域で力強く街乗りが楽なうえ、高回転域ではより伸びやかで強烈なパワー特性を備えていた。乾燥重量はわずか143kgで、パワーウエイトレシオも250の3.97kg/PSから3.1kg/PSに向上。
400ccクラスだけでなく、そのひとクラス上の大型クラスのマシンと互角のパフォーマンスを発揮したことから海外では「ポケットロケット」、国内では「ナナハンキラー」の異名を取る。車検制度の関係で販売は伸び悩んだが、当時の若者に与えたインパクトは強烈だった。