カワサキZZ-R、ホンダCBR1100XXが世界最速の座を競っていた2000年の前夜。スズキが「アルティメットスポーツ」を標榜した1300ccのエアロモンスター、ハヤブサを送り出す。空気の壁を味方につけたハヤブサが世界最速の座をがっちりキープする!
まとめ:RIDE編集部

Hayabusa 25周年記念限定カラー(2023年)

1998年発表のハヤブサから25年。2023年に発売されたのはGEN.02のイメージカラーのひとつ、オレンジカラーの復活だった!

Hayabusa 25周年記念限定カラー(2023年式)

画像1: Hayabusa 25周年記念限定カラー(2023年)

各色を押しのけて印象強いオレンジが記念モデルになったわけは?

ハヤブサ生誕25周年。ここまで世界中に愛されたお返しに、と企画されたのがスペシャルモデル。それも、専用カラーや各パーツのモディファイを加えてのスペシャルカラーだ。

まずは、ハヤブサのイメージに沿うスペシャルカラーを考えた時、やはり初期モデルのメタリックライトカッパーブラウン(上の第一世代の項を参照)が候補に挙がったのだという。

その対抗馬に上がったのが、やはりスズキのイメージカラーのひとつというべきブルー系のパールスズキディープブルー×メタリックソニックシルバー、もうひとつが第二世代のキャンディマックスオレンジ×パールネビュラブラックだった。

「ハヤブサの歴代、25年分だからものすごい種類のカラーリングがあるんですけど、最終候補になったのはブルー×シルバーとオレンジ×ブラックでした。実際にカラーリングした2台のサンプルモデルも作ったんですが、ダイナミックさと迫力を押し出せるオレンジ×ブラックに、満場一致で決まりました」というのは、歴代ハヤブサ、そして25周年記念限定車のカラーリングを担当した川口健(たけし)さん。

さらに25周年記念車は、第三世代ハヤブサの、あの特徴的なメッキルーバーモールがブラックアウトされている。もともと、あのメッキとマフラーレイアウトが、流れるように、サイドビューに力感を表現する「パワーフロー」と呼んでいたものを、カラーリングのインパクトを優先するために廃止した。
「それも、デザイン提案した時にはドキドキしましたけど、社内の評価会でカッコいいね、と言ってもらえて、ゴーサインが出たんです」(河口さん)

他にも下の写真のように、細かいスペシャル感で、オーナーの心をくすぐる25年記念限定モデル。残念ながら受注期間限定モデルだったため、3回に分けての受注期間もすでに終了。1回につき100台の25年記念車がデリバリーされたが、もう手に入らない、レアモデルとなってしまった。
「25周年記念モデルが買えなかった人、いますよね? しかし私は、5年後に30周年記念モデルを考えています!」とは、鈴木俊宏社長の話。これは2028年が楽しみだ。

最終候補に残ったカラーリングは…

記念モデルのカラーリング、最終候補にまで残ったのは2000年式の「ブルー×シルバー」と、最終決定の2008年式「オレンジ×ブラック」。細かい塗分けも、もちろん違うのだ。

画像2: Hayabusa 25周年記念限定カラー(2023年)
画像3: Hayabusa 25周年記念限定カラー(2023年)

25周年記念限定車の各部装備・ディテール解説

画像: 25周年記念オーナメントがあしらわれるタンク。オレンジの発色は、ベースとなった第二世代のキャンディオレンジよりもソリッドな発色となっている。

25周年記念オーナメントがあしらわれるタンク。オレンジの発色は、ベースとなった第二世代のキャンディオレンジよりもソリッドな発色となっている。

画像: ロゴ後方の、スタンダードカラーではメッキ処理されているウィングモールがブラックアウトされている。デザイナーが最後まで迷った部分。

ロゴ後方の、スタンダードカラーではメッキ処理されているウィングモールがブラックアウトされている。デザイナーが最後まで迷った部分。

画像: メッキモールからマフラーにつながるイメージラインがなくなったことで別箇所に、とテールカウルに入れられたスピードライン。オレンジ×ブラックが新鮮。

メッキモールからマフラーにつながるイメージラインがなくなったことで別箇所に、とテールカウルに入れられたスピードライン。オレンジ×ブラックが新鮮。

画像: 小さな変更だが、ディスクローターのインナーローターがゴールドになっている。ちょっとした変更で印象アップ。

小さな変更だが、ディスクローターのインナーローターがゴールドになっている。ちょっとした変更で印象アップ。

画像: 「隼」文字があしらわれるRK製ドライブチェーン。1コマ飛びに上下逆に入れられ、実は裏側にも刻まれている。

「隼」文字があしらわれるRK製ドライブチェーン。1コマ飛びに上下逆に入れられ、実は裏側にも刻まれている。

画像: サイレンサーにはショットブラストで記念ロゴが。ベンチでエンジンを回し、熱が入った状態の焼け色をも考慮した。

サイレンサーにはショットブラストで記念ロゴが。ベンチでエンジンを回し、熱が入った状態の焼け色をも考慮した。

まとめ:RIDE編集部

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