基本的なメカニズムはデビュー以来不変。空冷シングルの魅力を40年以上にわたって伝え続けてきた、400ccクラス随一の超ロングセラーがSR400。その姿は、その走りは、いまなおライダーの心を捉えて離さない。
ヤマハ「SR400」特徴
40年以上変わらずに愛されたロングセラー
1978年に兄貴分の500と共にデビューしたSR400は、スリムな車体にオフロードモデル・XT500ベースの空冷単気筒を搭載した国産車初のシングルスポーツ。ただ、当時はバイクの性能が加速度的に向上していった時代で、ライダーの注目は高性能4気筒モデルに集中。スペック的に突出したところのないSRはあまり注目されなかった。
しかし、1980年代後半になると風向きが変わる。クラシカルなスタイルや、のどかな走りのキャラクターが、性能が過剰になり過ぎたレプリカに対するアンチテーゼとして着目され、カスタムのベース車としても大ブレイクしたのだ。
その後も、独自の機能美や単気筒らしいフィーリングなど、本来の魅力が再認識され、着実にファンを増やしていった。2021年に惜しまれつつ生産を終えたが、今でも多くのライダーに愛される1台だ。