2017年に日本デビューを果たし、独自のエンジンレイアウトやBMWらしい作り込みで話題になったG310R。以来、基本デザインを大きく変えずに現在もBMWの400ccクラスを牽引する存在となっている。今あらためて内容を見直し、その魅力を紹介する。
文:横田和彦、オートバイ編集部/写真:南 孝幸

BMW「G 310 R」インプレ

画像: BMW G 310 R 総排気量:312cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ単気筒 シート高:785mm 車両重量:164kg 税込価格:74万円~75万3000円

BMW G 310 R

総排気量:312cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ単気筒
シート高:785mm
車両重量:164kg

税込価格:74万円~75万3000円

BMWらしさが詰まったライトウエイトスポーツ

ボリューム感あるガソリンタンクと絞り込まれたシートの対比や、小振りなライトカウルからシャープに跳ね上がったテールまでのラインなど均整が取れたスタイルのG 310 R。Mシリーズを連想させるカラーリングもBMWのミドルモデルであることを主張している。

後方排気・後傾シリンダーの単気筒エンジンはレスポンスが良く、大型サイレンサーから歯切れよいサウンドを響かせる。クラッチミートするとやや軽いトルク感ながら鋭く吹け上がり、コンパクトな車体を軽々と押し出す瞬発力を持つ。エンジンの回転上昇にあわせてパワーが出る印象なので、アクセルの開閉による車体コントロールが楽しい。その間、小排気量モデルにありがちな挙動の不安定さやサスペンションのチープな動きなどほとんどない。さすがはBMWと感じるセッティングだ。

画像: BMW「G 310 R」インプレ

ステップが前気味のポジションなども含め、乗り味はスポーツツアラー的。毎日の足にも使えるほどイージーかつフレンドリーなキャラクターでありながら、休日には高速道路を使ったロングツーリングをこなすというBMWらしい一面もしっかり備わっている。

BMW「G 310 R」各部装備・ディテール解説

画像: 前方から吸気し後方へ排気するというレイアウトを採用したエンジンは、シリンダーが大きく後傾。マスの集中化にも貢献している。

前方から吸気し後方へ排気するというレイアウトを採用したエンジンは、シリンダーが大きく後傾。マスの集中化にも貢献している。

画像: ゴールドのアウターチューブを持つ倒立フォークにBYBRE製4ポットラジアルマウントキャリパーを装備。ディスクローター径は300mm。

ゴールドのアウターチューブを持つ倒立フォークにBYBRE製4ポットラジアルマウントキャリパーを装備。ディスクローター径は300mm。

画像: ブリッジ状の造形を持つアルミキャスト製の高剛性スイングアームを採用。リアショックはリンクレスでダイレクトな挙動を伝える。

ブリッジ状の造形を持つアルミキャスト製の高剛性スイングアームを採用。リアショックはリンクレスでダイレクトな挙動を伝える。

画像: スピード、ギアポジション、燃料計などが見やすくレイアウトされたデジタルメーターを搭載。液晶画面はモノクロとなっている。

スピード、ギアポジション、燃料計などが見やすくレイアウトされたデジタルメーターを搭載。液晶画面はモノクロとなっている。

BMW「G 310 R」主なスペック・製造国・価格

全長×全幅×全高2025×820×1120mm
ホイールベース1380mm
シート高785mm
車両重量164kg
エンジン形式水冷4ストDOHC4バルブ単気筒
総排気量312cc
ボア×ストローク80×62.1mm
圧縮比10.9
最高出力25kW(34PS)/9250rpm
最大トルク28N・m/7250rpm
燃料タンク容量11L
変速機形式6速リターン
ステアリングヘッド角64.9°
トレール量114mm
ブレーキ形式(前・後)Φ300mmディスク・Φ240mmディスク
タイヤサイズ(前・後)110/70R17・150/60R17
製造国インド
メーカー希望小売価格74万~75万3000円(消費税10%込)

文:横田和彦、オートバイ編集部/写真:南 孝幸

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