格好良くきれいにを的確に車両に作り込んできた
2023年10月22日、スポーツランドSUGO(宮城県)での「SUGO 2FUN AUTUMN STAGE」で行われたH&Lのカスタムコンテスト“バイクビルドオフ”。ここで2位を得たのは、この髙橋さんのゼファー1100。コンプリートカスタムかと思うまとまりのあるきれいな作り込みと仕上がりがまさにカスタムマシンらしい1台だ。
「昔はカワサキKHやヤマハXJ400に乗っていて、その後リターンしてからも空冷でキャブのバイクがいいなと思っていました。手に入れたのはこのゼファー1100で、マフラー、ホイールと手を入れてきました」と髙橋さん。
そう言えば髙橋さんとゼファー1100は過去のここSUGOでのH&L・愛車撮影会に何度か参加していて、今思えばその都度見た仕様が途中経過だったわけだ。
「格好良く、きれいにというのは意識しています。その中にチタン化での軽さや、いいサスペンションでの機能向上も入ってきている感じです。配線も引き直しましたし、外装もYFデザインさんにペイントを頼みました」と続いていくが、聞いていくほどにポイントの押さえどころの良さ、手の入れ方の的確さが見えてくる。なぜだろう。
「行き付けにしているショップ、ナップス仙台泉インター店の店長さんの助言とセンスがいいんだと思います。こっちから何か相談するとしっかりした回答があって、この車両もだいぶそれに助けられてます」
ショップとの長い付き合いの中で安心出来るバックアップ体制があるからこその作り込みの良さとも思える。長い目で見ているからだろうか、全体的な仕上がりに余計な点がないし、冒頭のようにまとまりがある。それでも、「カスタムに終わりはないですね」とも髙橋さんはまだ意欲を見せてくれる。途中の経過も見せてもらったし、この状態はひとつの慣性とも捉えられるが、カスタムはパーツや技法の進化もあるし、それでまた新しい手の入れ方も考えられる。この後に何をするのかもつい楽しみになってしまうのだ。
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Detailed Description 詳細説明
純正メーターケースにスタックST200エンジン回転計をセット、ハンドルはPOSHスーパーバイクバー。ステアリングステムはウイリーの32mmオフセット(純正40mm)でホイールの17インチ化に対応する。
外装はYFデザインでフルペイント。よく見ていくとZ1のいわゆる赤タイガーカラーをベースにしながら、ゼファー1100の外装に合わせたラインやグラデーション、細かいストライプ追加等が行われていることに気がつくだろう。
左右マスターはブレンボRCSでレバーをZETA“RCM”コンセプトに置換し、ミラーはマジカルレーシングNk-1ミラー・タイプ4ヘッドを装着する。
シートもスプリームシートとして居住性や快適性を高めるが、赤ステッチ仕様を選択して車体との一体感も考慮している。フレームもフレーク入りのパウダーコート仕上げで、見た目の軽さも醸し出すものだ。
DOHC2バルブ1062ccの空冷4気筒エンジンはゼファー1100ノーマルだが、外観はメタルコーティング・ランナーによるRXコートでウイリー製カバー類とともにブラック仕上げされる。ラウンドオイルクーラーはアクティブ、フレームスライダーはストライカーを装着する。
キャブレターはFCRφ37mmをDNAエアフィルター仕様で装着。点火系はウオタニSP2で配線も引き直してある。
フロントフォークはオーリンズφ43mmでボトムピースをウイリー削り出しに変更。フロントブレーキはブレンボP4-40RBアキシャルCNC 4Pキャリパー+サンスター・プレミアムレーシングディスクを選択。
リヤブレーキはブレンボGP2-CR CNC 2Pキャリパー+サンスター・プレミアムレーシングディスク。排気系はナイトロレーシング・4in1手曲げチタンマフラー・ヒートポリッシュに同ストレイトチタンサイレンサーV-1の組み合わせだ。
リヤショックはオーリンズ・レジェンドツインでスイングアームはウイリー製ビッグ目の字をRXコート仕上げのブラックで装着する。前後ホイールはマルケジーニM10の3.50-17/5.50-17サイズを履く。