CB-Fコンプリートのポイント、エンジンを精密チューン

コンプリートカスタムという手法で車両を手に入れる。元になる車両の履歴を全バラ等でいったん解きほぐして現状を知る。その上で各パートを新品に近い状態にし、オーナーに合わせた、あるいは前後17インチや18インチなど希望のスペックを加え、自分仕様としての新しい履歴を積み上げる。その考えは、純正を大事にしたいライダーが多い傾向にあるCB-Fシリーズにも適用していいだろう。

ACサンクチュアリーのコンプリートカスタム、RCM(Radical Construction Manufacture)はその具体例とも言えそうだ。今回ちょうど車両が作られたところで、CB-Fを元にする場合に必要な要素を同店・中村さんに聞いてみた。

画像1: CB-Fコンプリートのポイント、エンジンを精密チューン

「この車両はRCM-604というシリアルナンバー(通算製作番号)が付いていて、ほぼ同時にもう1台、RCM-609ナンバーのCB-Fを作っていました。ともに750でも1100でもなく900でした。そしてどちらのオーナーさんも、CBに憧れていて、パリッとした車両がほしい。パーツがないなどの情報は知っておられて、何とかなる今のうちにとオーダーされました。どちらも17インチ仕様のRCMで作りたいと明確にされていたのも特徴です。

RCMで多いZ系とCB-Fでは車種こそ違いますけどじつは17インチ化する際のポイントは近く、トレール量不足にならないようなキャスター角やフォークオフセットの設定、純正よりもわずかに長いスイングアームを使うという具合。ですから車体はわりと決めやすい。やはり難しいのはエンジンです。ピストンこそDiNx製ほか選べますし、クランクなど内燃機加工で整えるのはできますけど、純正のカムチェーンテンショナーや消耗品がないのが大変。使えるリプロ品、中古品も探すなどして、以後も耐えられるようにした上で仕立てます」とのこと。

画像2: CB-Fコンプリートのポイント、エンジンを精密チューン

この車両に話を戻せば、そうした内容=数値や作業的に確立されている車体作りは問題なし、エンジンもパーツが揃えられて精密加工もできて、この先は当面心配なし。いいタイミングで作ることができたわけだ。こうした視野も、参考にしておきたい。

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フロントマスターはニッシン、ハンドルはデイトナRCMコンセプトLOWバー。Z用を加工したスカルプチャーφ43 SPステムKIT Type1でフォークオフセットは45→35mmとして17インチ適正化を図る。

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シートは純正をベースとしてサンクチュアリーで装着後のつながりにも配慮しながらシートベース側も手を加えて肉抜き加工した。

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外装カラーは'82年型FCの赤×白を基本とし、、ベースカラーにブラックを入れてグラデーションでアレンジしている。

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ブラックからレッドへのグラデーションは燃料タンク前〜中盤、サイドカバーの下〜車名ロゴ、テールカウル上の中央〜前後に施される。前後ウインカーも小型化されスマートな印象を作る。

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ステップはナイトロレーシング。ピボット上のシートレール基部に入る補強ほか、フレームはオリジナル補強やリヤショックアッパー部のワイドレイダウン補強、チェーンライン軌道確保等を行う。ドライブチェーンはEK530RCM(BK;GP)だ

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ガンコートで外観をブラック仕上げしたエンジンはDiNxφ65mm鍛造ピストンで純正901から915cc仕様に。クランクジャーナルラッピングやダイナミックバランス、デッキ面研やバルブガイド入れ替え&リーマー加工、バルブシートカット加工もサンクチュアリーの内燃機加工部門、DiNxで精密に行う。

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キャブレターはTMR-MJNφ36mmをヨシムラ・デュアルスタックファンネル仕様で装着。ファンネルは赤×黒の組み合わせとして車体色に合わせている。

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オーリンズRWUフォークはノーブレスト・E×Mパッケージでフェンダーなどとともにセット、フロントブレーキはブレンボ・P4-40Cアキシャル4Pキャリパー+サンスター・プレミアムレーシング“RCM”コンセプトの組み合わせ。

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リヤブレーキはブレンボP2-CR84リアキャリパー+サンスターφ250ディスク。排気系はナイトロレーシング4in1“ウェルド”クラフトチタン3D EXマフラー+ナイトロレーシング・コニカルチタンサイレンサーV-IIIハーフポリッシュ。

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リヤサスはZ用スカルプチャー・R.C.M専用ワイドスイングアーム加工+オーリンズ・レジェンドツインの仕様で、ホイールはアルミ鍛造のO・Z GASS RS-A、3.50-17/5.50-17サイズを履く。

取材協力:ACサンクチュアリー(SANCTUARY本店)

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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