仕様は似てくるけれど安心できて変化も加えやすい

画像1: 仕様は似てくるけれど安心できて変化も加えやすい

安田商会によるCB750F。以前掲載した車両と同じスペンサーカラー&17インチ仕様なのだが、素性や構成は異なっている。

「20年くらい前にリアルパワーコーポレーションさんで作られたもので、私もその頃の車両の様子を覚えています。エンジンはCB1100Fを積んでいて、ワイセコピストンも当時組んでいます。フレームも補強されています。前後17インチ仕様で、作った当時はヤマハの市販レーサー、TZ250の足まわりを使ってコンパクトに作っていました。今回はウチのステムを使うことを決めて、迫力あるようにと改修しています。オーナーさんは製作してからもう長く乗っていらっしゃって、こうして段階ごとに仕様を変えています。次はもう1台(冒頭の前回掲載車両。サイドカバーはCB900Fロゴ)を参考にして、フロントマスターをブレンボにするのかな」(安田商会・安田さん)

この車両は安田さんの言葉通りに車体まわりも仕上がっていた。それを今回経年に応じた整備を行い、パーツ供給も考えての仕様変更を行ったということだ。純正だけでなく、社外パーツも20年続くものは珍しいから、何かあっても困らないように。タイヤなどが進化するように、パーツも素材や製法、時には理論の進化でアップデートされるから、その恩恵も得られる。また、同じショップに出入りする車両を互いに(前述した掲載車は、この車両のエンジンを参考に今後の計画を立てた)参考にするのもいい。

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「いいポイントを拾っていくと車両の仕様は似てくるんですけど、それは定番というか、支持される形、車両を良くするいいパーツを使ったということでいいと思います」とも安田さんは続けてくれる。

これについては何より、しっかり走れる車両ができること。それが満たされるのが一番で、それが確立されたと思えばいい。安田商会のパーツ=CB-Fの17インチ化適合ステムや4-1マフラーはその定番を作るためのアイテム。今後は他製品の供給面のことも考えてスイングアームもこれに加わりそうだ。これを踏まえた上で、個性化にも幅が出てくる。

その個性化にも、安田さんは多くのトライを行っている。例えばカラーリング。同じスペンサーカラーを使ったとしても、この車両ではベースのシルバーに明るいものを選択している。

「US純正色はもっと落ち着いたトーンなんです。今の塗料はいろいろ色調も選べるので、これはあえて青・紺のラインともども明るくして、ちょっと違うカスタムらしさも出しています」

この車両のスマートな雰囲気はこうした点からも加えられるのかもしれない。ホイールやブレーキ系の選択でもそれ=個性は変えていけるだろう。このように、細かな点にも配慮しながらCB-Fの魅力を高める安田商会。もし仕様に悩んだら、どんなことをしたいか相談し、作業を依頼すればいい。その過程で、必要な個性も見えてくるはずだ。

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左右マスターはブレンボRCSを使う。ミラーは捌きが良く調整もしやすいTANAX・エーゼット4ミラーEX、CB-Fらしいホーンは純正でウインカーは純正に近いサイズ/形状で置き換えられる。

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ロータイプのハンドルバーやヨシムラ・デジタルマルチメーターの追加など、コクピット部の構成は安田商会製17インチCB-Fの多くに通じる、いわゆる定番と言える内容だ。

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いわゆるスペンサーカラーの北米CB750FCカラーはリペイントして、ベースのシルバーを落ち着いたトーンの純正よりも明るい色調とし、ラインデカールの薄青側ラインもやや明るい配色にして、今どきのスマートな印象を作り出した。

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スプロケットカバーはメタルギヤワークスでステップはかつてのチェイスモーターサイクル製をベースとしている。

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エンジンは早い段階でワイセコφ72mm鍛造ピストンで1123cc仕様にされ、以後20年超を好調を維持している。クラッチはメタルギヤワークス製油圧クラッチキットで油圧駆動化、スプロケットカバーもメタルギヤワークス製を装着。

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キャブレターはFCRφ39mmでぐっと車体に寄ったリアルパワー・コーポレーション製マフラーを車両製作時から組み合わせて使っている。

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一新された足まわり。フロントフォークはXJR1200用φ43mmを安田商会オリジナルステムキットによって組み込む。フロントブレーキはブレンボ・アキシャル4Pキャリパー+サンスター・プレミアムレーシングディスクの組み合わせだ。

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スイングアームもXJR1200を加工流用するが、フロントの安田商会製ステム&XJR1200用フォークとともに、安田商会では定番的に行われて好結果を得ている手法。ブレーキはブレンボ2ピストンキャリパー+サンスター・プレミアムレーシングディスク。

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ホイールはゲイルスピードType-GP1Sで3.50-17/6.00-17サイズ、リヤタイヤは180/60サイズを履く。ドライブチェーンは530サイズ相当のRK・50RXWだ。

取材協力:安田商会

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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