かねてから噂になっていたヤマハの3気筒スーパースポーツ、YZF-R9がついに登場しました! MT-09由来のCP3エンジンをアルミデルタボックスフレームに搭載。ウイングレットも装備して足まわりも本格的な内容と言う、実に豪華な仕上がりとなっています。さっそく最新情報を見ていきましょう!

公道でも楽しめる「YZF-R」シリーズの最新作

画像: YAMAHA YZF-R9

YAMAHA YZF-R9

近年、大排気量、特にリッタークラスのスーパースポーツは厳しい立場に追い込まれています。世界中でますます厳しくなっていく排出ガス規制もそうですが、なによりこのクラスのスーパースポーツたちは、軒並み200PSを超えるスペックで先鋭化しすぎてしまい、そのポテンシャルを公道で楽しむにはリスキーなバイクになってしまいました。

ヤマハが誇る最新鋭、最高峰のスーパースポーツ、YZF-R1もそんな1台で、北米仕様には公道向けモデルが登場していますが、欧州仕様ではついにユーロ5+への対応をせず、トラック専用モデルとして「YZF-R1 RACE/GYTR」という名称になり、公道走行不可となりました。

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ただ、ワインディングを駆け抜け、意のままにバイクをコントロールする充実感と爽快感もスーパースポーツに乗る醍醐味のひとつ。ということで、サーキットからワインディングまで、さまざまなステージで最高の興奮と感動を味わえるポテンシャルを持ったスーパースポーツとして誕生したのが、このYZF-R9。欧州ではこのモデルが、公道を走れるヤマハのスーパースポーツの実質的な新しいフラッグシップとなるわけです。

MT-09由来のCP3エンジンをアルミデルタBOXに搭載!

画像1: MT-09由来のCP3エンジンをアルミデルタBOXに搭載!

その名が示す通り、YZF-R9はMT-09譲りの888cc・DOHC並列3気筒の「CP3」エンジンを搭載しています。R9に搭載するにあたって若干の仕様変更を受けているようで、ECUのセッティング変更による点火時期や燃料マップの変更のほか、二次減速比などが変更されています。

画像2: MT-09由来のCP3エンジンをアルミデルタBOXに搭載!

これを搭載するフレームはアルミキャストのデルタボックス。ヤマハのスーパースポーツとしては最軽量となる、単体重量9.7kgという軽さが特徴です。

画像3: MT-09由来のCP3エンジンをアルミデルタBOXに搭載!
画像4: MT-09由来のCP3エンジンをアルミデルタBOXに搭載!
画像5: MT-09由来のCP3エンジンをアルミデルタBOXに搭載!

フロントフォークはKYB製のフルアジャスタブルで、ブレーキキャリパーはブレンボ製のStylema。そう! この構成、実は先に発表された、2025モデルのYZF-R1のスタンダードと同じ内容なのです! パワーや車重が違うのでセッティングこそ違うと思いますが、非常に豪華な内容。リアショックもKYB製で、標準装着タイヤはブリヂストンのバトラックスS22となっています。

ウイングレット、電子制御など装備も充実!

画像1: ウイングレット、電子制御など装備も充実!

トップモデルのR1にも今回から採用されましたが、新型YZF-R9もウイングレットを採用しています。R1用のウイングはカーボン製で曲面で構成されていますが、こちらはボディ同色でまっすぐなウイング形状をしています。ヘッドライトはセンターダクトに組み込んだ、YZF-Rシリーズ最新のトレンドに沿ったもので、フロントのウインカーはミラーにビルトインされています。

画像2: ウイングレット、電子制御など装備も充実!

メーターは5インチのカラーTFTで、MT-09同様、ライディングモードは4種類+カスタム2種類を用意。このほかにもクイックシフターやコーナリングABSなども標準装備し、電子制御関連は最新スーパースポーツらしい充実ぶりです。あと、公道走行可能なモデルらしく、クルーズコントロールをしっかり備えているのもポイントです。

カラーは欧州2色、北米3色をラインアップ

画像: カラーは欧州2色、北米3色をラインアップ

新型YZF-R9のボディカラーは欧州が2色、北米とオーストラリア向けには3色が用意されています。

画像: アイコンブルー

アイコンブルー

画像: テックブラック

テックブラック

画像: インテンシティホワイト/レッドライン(北米、オーストラリア)

インテンシティホワイト/レッドライン(北米、オーストラリア)

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国内発売は2025年春。期待して待つべし!

画像: 国内発売は2025年春。期待して待つべし!

どんな走りを楽しませてくれるのか、今から期待大なYZF-R9。北米仕様での価格はMT-09SPより少し高い程度となっています。ヤマハはこのYZF-R9を2025年春には国内でも発売する予定、とアナウンスしていますので、今から首を長くして待ちましょう! 続報やさらなる詳細は月刊『オートバイ』12月号でじっくりご紹介しますので、そちらもご期待ください!

YZF-R9 主なスペック・価格

YAMAHA YZF-R9(欧州仕様)
全長×全幅×全高2070×705×1180mm
ホイールベース1420mm
シート高830mm
車両重量195kg
エンジン形式水冷4ストDOHC4バルブ並列3気筒
総排気量890cc
ボア×ストローク78×62.1mm
圧縮比11.5
最高出力87.5kW(119PS)/10000rpm
最大トルク93Nm(9.48kg-m)/7000rpm
燃料タンク容量14L
変速機形式6速リターン
キャスター角22°35′
トレール94mm
タイヤサイズ(前・後)120/70ZR17・180/55ZR17
ブレーキ形式(前・後)Φ320mmダブルディスク・Φ220mmシングルディスク
価格(北米)1万2499ドル(≒186万500円)

YZF-R9 プロモーションビデオ

画像: Yamaha Motor Europe - YouTube www.youtube.com

Yamaha Motor Europe - YouTube

www.youtube.com

YZF-R9 フォトアルバム

レポート:松本正雅

YZF-Rシリーズの2025速報

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