戦闘力の底上げを図った218PS!「M1000RR」
四輪車同様、最高峰のパフォーマンスを追求するスペシャルシリーズとしてラインアップが拡充されてきた「M」シリーズ。その旗艦であるスーパースポーツのM1000RRが大きく進化しました。
ひと目見て分かる最大の変更点はやはりこのウイング。従来型もなかなか大きな、大胆な形状のカーボンウイングを採用していましたが、新型はさらにそれを発展させた、新形状のウイングを装備しています。見るからにダウンフォースが効きそうなこのアイテムの導入で、サーキットでのパフォーマンス向上は間違いなさそう。最近活躍中のSBKレースでも、さらなる大暴れが期待できそうです。
新型のエンジンは実に多岐にわたって細かく改良されています。燃焼室形状を見直し、吸排気ポートの形状も変更。吸気、排気、それぞれのバルブはチタン製になり、スロットルボディもハイスロ化されました。
これに合わせて排気系もシリンダーヘッド側のパイプ形状が変わり、フランジも新形状のものを採用。エンジン後端にあるチャンバーも見直され、最高出力は212PSから218PSへと6PSものアップを果たしました。外装関係は、ボディカウルやフロントフェンダーをカーボン製から通常のプラスチック製へと変更。車重は1kg増えましたが、パフォーマンスの向上は確実でしょう。現時点で国内導入の時期や価格についてのアナウンスはありませんが、今から期待十分です。
大型ウイングレット採用、ライディングモードも進化「S1000RR」
お次はS1000RR。2009年のデビュー以来、日本でもファンの多いモデルです。こちらも外装デザイン、特にウイングレットを新デザインのものに変更されているほか、ライディングモードが進化しています。
M1000RR同様、S1000RRもウイングレットが大型化されました。これに合わせてサイドカウルも新形状のものに変更。強大なダウンフォースを発生させながら、ボディサイドの整流やエンジンからの熱気を巧みに逃がす処理が施されているのが分かります。
エンジンはスペックこそ大きな変更はありませんが、排出ガス規制のユーロ5+に対応、装備面も充実が図られており、標準装備だったライディングモードはライディングモード・プロに進化。スロットルはよりレスポンスに優れたハイスロタイプのものが導入され、ダイナミックブレーキコントロールも標準装備となりました。
新型M1000RR・S1000RRのカラーバリエーション
M1000RR
S1000RR
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新型M1000RR・S1000RRの主なスペック
スペック | M1000RR | S1000RR |
全長×全幅×全高 | 2085×899×1228mm | 2073×848×1205mm |
ホイールベース | 1458mm | 1456mm |
シート高 | 865mm | 832mm |
車両重量 | 194kg | 198kg(スタンダード) |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 | ← |
総排気量 | 999cc | ← |
ボア×ストローク | 80×49.7mm | ← |
圧縮比 | 14.5 | 13.3 |
最高出力 | 218PS/14500rpm | 210PS/13750rpm |
最大トルク | 11.5kg-m/11000rpm | ← |
燃料タンク容量 | 16.5L | ← |
変速機形式 | 6速リターン | ← |
ステアリングヘッド角 | 66° | 66.2° |
トレール量 | 102.5mm | 101.4mm |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17・200/55ZR17 | 120/70ZR17・190/55ZR17 |
ブレーキ形式(前・後) | Φ320mmダブルディスク・Φ220mmシングルディスク | ← |
新型M1000RR・S1000RRプロモーションビデオ
新型M1000RR・S1000RRフォトアルバム
レポート:松本正雅