まとめ:オートバイ編集部
ホンダ「ドリーム CB750 FOUR」特徴
![画像: Honda DREAM CB750 FOUR 1969年~1978年 総排気量:736cc エンジン形式:空冷4ストSOHC2バルブ並列4気筒 乾燥重量:235kg](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2025/01/23/5518641feebb06fbdf60f32b90d85310d70d7a45_xlarge.jpg)
Honda
DREAM CB750 FOUR
1969年~1978年
総排気量:736cc
エンジン形式:空冷4ストSOHC2バルブ並列4気筒
乾燥重量:235kg
世界一の二輪メーカーを目指して誕生した傑作
1965年、ホンダ車で最大の排気量を誇るモデルとしてドリームCB450が登場したが、メインのマーケットであるアメリカでの販売があまり振るわなかった。そこでホンダは現地の市場調査に赴き、アメリカホンダから次世代モデルのリクエストを受ける。
スーパーカブの大ヒットで当時のホンダは二輪車の生産数では世界一だったが、そこでの要求は非常にハードルの高いものだった。
排気量750ccの4気筒エンジン、マフラー4本出し、最高速度200km/h、ゼロヨン加速13.2秒……当時の高性能スポーツモデルは、トライアンフを筆頭とした2気筒エンジンのイギリス車が中心。アメリカのリクエストは、それらを大きく凌駕する、世界一のバイクを造れ、というものだったのだ。
![画像: ホンダ「ドリーム CB750 FOUR」特徴](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2025/01/23/0720ea79e74cee611d11cdd55990c2d4067c2024_xlarge.jpg)
こうして、名実ともに世界一のオートバイメーカーを目指そう、という目標のもと、ホンダは1967年に次世代フラッグシップとなる4気筒スーパースポーツの開発を決定する。4気筒エンジンは余裕のあるパワーと耐久性が重視され、空冷のSOHC2バルブに4キャブレターの組み合わせに決定。当初は設備も不足しており、販売台数を控えめに想定していたこともあって、クランクケースやオイルパンは砂型鋳造で生産された。
車体はダブルクレードルフレームにテレスコピックフォークとスイングアームの組み合わせ。フロントブレーキには量産車世界初となる油圧ディスクが奢られた。
こうして急ピッチで開発が進められたドリームCB750フォアは1968年の東京モーターショーでプロトタイプが登場、翌1969年には市販が開始される。当時としてはケタ外れのビッグバイクで、本田宗一郎が「こんなにデカイの、誰が乗るんだ?」と言ったという逸話もあるほど。圧倒的な高性能と走行安定性がもたらす走りは、これまでの常識を覆すもので、高速時代の到来とホンダの技術力を世界に知らしめるものとなった。