カワサキ「750SS マッハ IV(H2)」特徴

Kawasaki
750SS MACH IV(H2)
1972年~1974年
総排気量:748cc
エンジン形式:空冷2ストピストンリードバルブ並列3気筒
乾燥重量:192kg
堂々200km/h超えでCBから世界最速の座を奪還
世界最速の称号にこだわっていたカワサキは、1968年に2スト3気筒エンジンを搭載する500SSマッハIII(H1)を発売。軽量スリムな車体に60PSの強力なエンジンを搭載、ピーキーなパワー特性から「じゃじゃ馬」と呼ばれたが、当時世界最速のマシンとして注目を集めた。
しかし、翌1969年にはホンダからドリームCB750フォアが登場、世界最速の称号を奪われてしまう。これを奪還するために送り込まれた刺客が、カワサキ初のナナハンとなった750SSマッハIV(H2)である。排気量を748ccに拡大し、実に71PSのパワーを誇ったH2は、ゼロヨン加速12秒、最高速度203km/hと公表され、見事にCBから世界最速の座を奪還したのであった。
500SSの後継ということもあって手強いイメージを抱くライダーもいたが、実際は排気量アップに伴うトルクの増強もあって、その走りは扱いやすさも備えたものだった。この時のH2という名前は、2015年に登場したニンジャH2に受け継がれている。
カワサキ「750SS マッハ IV(H2)」注目ポイント

撮影車はアメリカ仕様。レンズフードを備えた2眼メーターを採用、速度計はマイル表示140mph(約224km/h)スケールとなっている。

2ストローク3気筒、748ccエンジンはミクニ製VM30キャブレターを装備。直引き方式で、ワイヤーはスロットルに直結していた。

右2本、左1本という個性的なレイアウトのマフラー。サイレンサーをはね上げたレイアウトとしてバンク角を稼いでいる。

シートはフラットで幅広な座面が特徴。シート後端からテールカウルに向かって大きくはね上がったデザインも特徴のひとつだ。
カワサキ「750SS マッハ IV(H2)」主なスペック
全長×全幅×全高 | 2085×850×1145mm |
ホイールベース | 1410mm |
乾燥重量 | 192kg |
エンジン形式 | 空冷2ストピストンリードバルブ並列3気筒 |
総排気量 | 748cc |
ボア×ストローク | 71.0×63.0mm |
圧縮比 | 7.0 |
最高出力 | 71PS/6800rpm |
最大トルク | 7.9kg-m/6500rpm |
燃料供給方式 | VM30キャブレター |
燃料タンク容量 | 17L |
変速機形式 | 5速リターン |
ブレーキ形式(前・後) | シングルディスク・ドラム |
タイヤサイズ(前・後) | 3.25-19・4.00-18 |
まとめ:オートバイ編集部