安心して扱えて壊れないことに安心出来る作り込みを行う

幅広いモデル群を扱う中で、ゼファーやZRX系がひとつの中心となっていて、両シリーズ用のオリジナルパーツも豊富に用意するバグースモーターサイクル。そんな同店で最近扱いが多いというのがZシリーズだ。この、ノーマルに近い印象のZ1-Rもそうした車両のひとつ。これは元々はかっこいいから、バグース・土屋さんが自分で乗ろうかと考えていたそうだ。

画像1: 安心して扱えて壊れないことに安心出来る作り込みを行う

「中古で入庫していたのですが、それをゼファー750を2台乗り継いできたお客さんが“憧れていたんです”と興味を示されたんです。その方の1台目のゼファーは盗難に遭っていたので、2台目の時は他モデルへの乗り換えも考えの中にあったのでしょう。それで今後壊れないように各部を見直しすることを中心に手を入れて、乗り換えに至ったんです。
作業はまず普通に乗れるようにとメンテナンスから始めました。エンジンは動いていたので調子を見ることも合わせて乗ってみたんですけど、少し違和感を感じたので開けてみると焼き付きが見つかりました。それで腰上をオーバーホール、スリーブは入れ替えてオーバーサイズのφ71mmピストンで1045ccにして、ヘッドも見直ししています。
車体側ではフロントフォークとステムをZ1R-Ⅱ用にしてフォークオフセットをZ1-Rの60mmから50mmに変えて、直進安定性も旋回性もぐっと良くなっています。ブレーキフロントがブレンボマスターにブレンボキャリパーで、ディスクも交換してます」

ネガつぶしは細かいところから行われていた。まず壊れず、不足のないパワーがある。その上で操作や乗るときに無理のないような配慮がされる。Z1-Rノーマルは元々19/18インチのKZ1000から車体変更なしに前後18インチ化したことやフロントブレーキの構成等による扱いにくさ=コーナリングの不安定さやハンドリングの重さ等がネガとして言われることが多かったが、それらが純正らしい姿のままで解消される。これならほしくなる。オーナーも乗り換え後に走行距離を伸ばしていて、その上で次はホイールほか足まわり変更も視野に入っているという。

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「ZRXもゼファーも最後の最後まで手を入れたオーナーさんが“違う車両がほしくなった”と思う時の選択肢のひとつに、Zシリーズはなっているようです。別のひとつは、いつでもエンジンがかかって乗れるFIの新型モデル。Zはやっぱり憧れという感じで選択肢になるんですね。今のところは当店と長くお付き合いしてくださったお客さんが当店を信頼してくれてZ系のことも頼まれる感じですが、それ以外の方でも車両がほしいとか作りたいという相談は受けます。それにしてもZをいじってゼファーを改めて見てみると、素材や修理箇所も、そう、Zでのスリーブ緩みのようなネガもないゼファーは新しいバイクだなあって思います」(笑)とも土屋さん。

そんな比較も含めて勘所が分かるからこそ、このようにネガを排して壊れない、楽しいZが作れる。このZ1-Rでも今後の計画として挙がっている足まわり変更。それを受けた姿、距離を伸ばした姿にも、期待が隠せない。

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Detailed Description 詳細説明

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メーターや13リットルタンクも含めた外装類はZ1-R純正でヨシムラ・PRO-GRESS2テンプメーターを追加。純正同径のφ36mmフロントフォークとステムは後継機のZ1R-Ⅱ純正に換装することでフォークオフセットが60mmから50mmになり、直進安定性も旋回性もアップ。フロントマスターはブレンボRCSに換えてコントロール性を高めた。

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ウインカーはレンズをオレンジからホワイトに変更し純正とほぼ同じ位置にセットする。

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シートはバグースオリジナルのアルカンターラ表皮仕様をZ1-R用にワンオフして乗り心地も良くしている。シート下には小物入れスペースも追加され、利便性も高めている。

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シンプルなステップはベビーフェイス Z1/2 MK2/FX シリーズバックステップ。

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純正で1015ccのエンジンは試乗時に見つかった焼き付きの解消とともに腰上をオーバーホール。合わせてφ1mmオーバーサイズのφ71mmピストンを使い1045cc化し、スリーブも入れ替えている。ヘッドまわりも同時に見直され、以後車体も含めてトラブルらしいトラブルは起きていないとのことだ。

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キャブレターはFCRφ35mmをショートファンネル仕様で使い、排気系はアルミモナカ集合EXが組み合わせられる。

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フロントフォークはZ1-R同径のZ1R-Ⅱ用純正φ36mm。ホイールはZ1-R純正の前後2.15-18サイズ・キャストで、スポークの干渉がないのでキャリパーにブレンボ・アキシャル4ピストンを使い、その換装時にブレーキディスクも新品交換済みだ。

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リヤブレーキはブレンボP2-RS84キャリパー装着のために小径ディスクを選択しキャリパーサポートも変更した。タンデムステップはマフラーとの干渉を防ぎつつフレームカットを避けるため、バグースのゼファー750用を転用して装着。

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リヤサスは純正の鋼管丸パイプスイングアームにKONIショックの組み合わせ。ドライブチェーンはEK ThreeD(スリード)530Zを使う。

取材協力:バグースモーターサイクル

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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