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【ゼロハン青春物語】SUZUKI GAG 〜乗ってイジって眺めて惚れて〜(1986年)
本気で遊びゴコロ満載だったが……
ミニレーサーレプリカの始まりはスズキのGAGからだった。
オートバイがたくさん売れて、各社からハイパワーを競った最新のレーサーレプリカモデルが登場し、日本メーカーの4社の間で生き馬の目を抜くような熾烈な争いを繰り広げていた86年という時代にあっても、誰もが発売に驚いた。ハイスペック化の先駆けとなった初代RG250Γ。
脅威の軽さと自主規制上限いっぱいのパワーを持ち400クラスに新しい世界をもたらせたGSX‐R。そしてツーリングモデル的だったナナハンクラスの常識を打ち壊した油冷GSX‐R750。今度はこのGAGだ。この頃のスズキはライバルより一歩先を行く存...
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【ゼロハン青春物語】「YAMAHA YSR50」〜乗ってイジって眺めて惚れて〜(1986年)
新人類には新ジャンル!
YSR50には、ミニトレGT50から発展した、本格派スタイルの原付クルーザー、RX50スペシャルに積まれたピストンリードバルブの空冷2ストローク単気筒エンジンが載っている。7PSの5速ミッション。RZ50用の6速水冷エンジンは使われなかった。
レーサーレプリカの歴史の中で重要な役割を果たした、初代TZR250と共通するスタイルと語られることが多い。しかし、よく見て欲しい、テールカウル、燃料タンク、フロントカウルのナックルガードの形状を。YSRはTZR譲りではなく、グランプリレーシングモデルでエディ・ローソンが駆ってチャンピオンを獲ったYZR500、当時最新のOW8...
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【ゼロハン青春物語】「YAMAHA TZR50R」〜乗ってイジって眺めて惚れて〜(1997年)
リアルレーサーの兄弟!
ヤマハのフルサイズ50㏄スポーツの歴史は長いが、水冷2ストエンジンを初めて搭載したのは1981年にデビューしたRZ50だ。
RZ250と共通イメージのスポーティなスタイルに、最高出力7・2PSという力強いエンジン、6速ミッション、モノクロスサスという本格的なメカニズムによるスポーティさが人気となり、マイナーチェンジを繰り返しながら80年代末まで生産されるロングセラーとなった。
そして1990年、RZ50の後継モデルとなる、新世代のフルサイズ50㏄レーサーレプリカとして姿を現したのがTZR50だった。
TZRシリーズ初の50㏄モデルであるTZR50は、市販レーサーの...
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【ゼロハン青春物語】「HONDA NSR50」〜乗ってイジって眺めて惚れて〜(1995年)
命題はデフォルメ!?
80年代初頭からのバイクブームの中、1983年のRG250Γデビューによってレーサーレプリカ開発競争がスタート。その過熱ぶりはビッグバイクから原付までのあらゆるクラスに及んだ。
そんな1986年、スズキのGAGによって『ミニレプリカ』というジャンルが誕生し、にわかに注目を集める。コンパクトなサイズの中でレーサーレプリカをそのまま縮小したようなフルカウルスタイルを再現したスタイルが特徴だったGAGは、4スト50㏄エンジンを搭載、10インチホイールの採用など、どちらかといえばスポーツバイクというよりもレジャーバイク的な位置づけだった。
しかし、GAGから僅かに遅れて登場...