クラッチ操作性の良さで250ccにも装備され始めている!
【主な機能・効果】
1.急減速時のリアの暴れを抑止
2.クラッチ操作が軽くなる

アシスト&スリッパークラッチが採用されているカワサキNinja 250
かつてエンジンブレーキが強くかかる大排気量車を中心に装備されていたバックトルクリミッターが、アシスト&スリッパークラッチと名称を変えて400ccや250㏄クラスにも採用されるようになった。
現在のアシスト&スリッパークラッチは、クラッチハウジングとクラッチセンターが、斜めに噛み合っているのが最大の特徴。

カワサキNinja250のアシスト&スリッパークラッチのイメージ図
エンジンブレーキによるバックトルクがかかると、斜めの噛み合いに沿ってクラッチセンターがクラッチハウジングから離れる方向にスライドし、半クラッチ状態になってバックトルクを逃がす構造になっている。
逆にクラッチハウジング側から正方向のトルクがかかると、斜めの噛み合いに沿ってクラッチセンターを引き込む力が働き、クラッチの圧着力が強まる。
それを見越してソフトなクラッチスプリングを使うことができ、結果的にクラッチレバー操作が軽くなる。
250㏄クラスやクルーザーモデルにまで採用されるのはそのためだ。

これはニンジャ250に採用されているFCC製のアシスト&スリッパークラッチ。サイズや構造はノーマルのクラッチとほぼ同じものとなっており、普及も進んでいるアイテムだ。

ホンダ400Xもモデルチェンジされた2019年モデルから採用されている。

ホンダ400Xの「アシストスリッパークラッチ」カム作動イメージ図。
アシストスリッパークラッチを採用することでクラッチレバーの操作荷重を軽量化。またシフトダウン時の過度なエンジンブレーキを抑制し、フラットダート路面でもより安心感のあるシフトチェンジを可能とした。