5夜連続でお届けする「CBR1000RR-R」徹底検証企画、第2回は追求された空力性能を紹介するエアロダイナミクス編です!

あらゆるパートで空力を意識した工夫が施される

新型ファイアーブレードの大きな特徴のひとつが、空力テクノロジーを大胆に取り入れたエアロフォルムの採用だ。

画像: CBR1000RR-R FIREBLADE SP

CBR1000RR-R FIREBLADE SP

誰の目にも分かる、最も分かりやすいパーツは、やはりフロントのダクトウイング。これはMotoGPマシン・RC213V直系のアイテムで、加速時のウイリー(フロントリフト)を抑える効果を狙ったもの。これが装備されることにより、ストレートでの加速や、ブレーキング時やコーナー進入時の安定性に大きな効果を発揮している。

それ以外にも、低くセットされたタンクやテールカウルの形状など、さまざまなパートに空力性能を向上させるために徹底した工夫が施されている。新型ファイアーブレードのエアロフォルムは、サーキット走行時はもちろん、高速走行時にハッキリとメリットを体感できるのだ。

ホンダ CBR1000RR-R FIREBLADE/SP 主なスペック

全長x全幅x全高:2100x745x1140㎜
ホイールベース:1455㎜
最低地上高:115㎜
シート高:830㎜
車両重量:201㎏
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量:999㏄
ボアxストローク:81x48.5㎜
圧縮比:13.0:1
最高出力:217.6PS/14500rpm
最大トルク:11.52㎏-m/12500rpm
燃料供給方式:PGM-DSFI
燃料タンク容量:16.1L
キャスター角/トレール:24度/102㎜
変速機形式:6速リターン
ブレーキ前・後:φ330㎜ダブルディスク・φ220㎜ディスク
タイヤサイズ前・後:120/70ZR17・200/55ZR17

ダクトウイング採用はまさにMotoGPテクノロジー!

ボディ左右に張り出す縦長のダクトウイング。これは2018年のMotoGPマシン、RC213Vのものと同タイプのものだ。

加速中の不要なフロントリフトはラップタイムの悪化につながり、結果的にパワーロスと同等のデメリットを生むため、ダウンフォース量を増やすことで、極力これを解消しようという工夫なのだ。

画像: 単にウイングのみとせずダクト形状を採用することで、より大きな負圧を発生させる効果も狙っている。

単にウイングのみとせずダクト形状を採用することで、より大きな負圧を発生させる効果も狙っている。

画像: ダクトの中にはフラップを3枚レイアウト。フラップの長さや形状、角度も考え抜かれている。

ダクトの中にはフラップを3枚レイアウト。フラップの長さや形状、角度も考え抜かれている。

画像: 空力特性に大きな影響を与える前面投影面積も考慮され、ノーズは非常にコンパクト。

空力特性に大きな影響を与える前面投影面積も考慮され、ノーズは非常にコンパクト。

フロントフェンダーからダクトウイング周辺の、スムーズな空気の流れを示す模式図。

ラムエアダクトの左右の端には、ハンドリングへの影響を避けるフラップも備わる。

絞り込んだ抑揚あるボディラインがスムーズな整流効果を発生!

画像: 絞り込んだ抑揚あるボディラインがスムーズな整流効果を発生!

ダクトウイングだけではなく、新型ファイアーブレードのあらゆるボディパーツは空力を意識したものとなっている。

アンダーカウルはリアタイヤの直前まで伸びた形状とされ、リアタイヤ手前までの空気抵抗を減らしてくれるし、リアフェンダーの形状もスムーズな空気の流れを考慮したもの。

空気抵抗値はわずか0.270だ。

テールカウルは大きく絞り込まれ、側面の形状も工夫されている。

カウル形状を優先した結果、テールランプは超小型のLEDとされている。

これはダクトウイング側面の空気の流れを示したもの。周辺の空気の流れが見える。

アンダーカウルとリアフェンダーも空気の整流を意識した形状となっている。

まとめ:月刊オートバイ編集部

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