スポーツモデル顔負けの爽快パワーとフットワーク!
新型Vストローム1050、そのメカニズムをじっくり見てみよう。トータルで450点以上ものパーツをリニューアルして、大幅にアップデートした新型のポイントはどこなのか、細部にわたって紹介!

450以上ものパーツを一新
海外専売時期を含め、3世代目となったVストローム。スタイリングをリファインした印象だが、ボディパーツや制御関係を中心に、ほぼフルモデルチェンジといっていい内容。

新たな排気ガス規制「ユーロ5」をクリアしながら最高出力を99psから107psにパワーアップし、低燃費化も達成した新エンジン。発進をイージーにするローrpmアシスト、セルボタンひと押しでエンジン始動するイージースタートも継続採用。

10cmものピストン直径にスムーズに火炎伝播をもたらすツインプラグ方式を採用。燃焼効率がよく、低燃費性能も実現する。

現行モデルから4㎜大径化されながら、本体を小型化したスロットルボディ。ライドバイワイヤで電子制御化、レスポンスも向上。
ピッチ/ヨー/ロールの3方向を両側でリアルタイム計測するから「6軸」と呼ばれる車体姿勢センサーIMU。

アップデートされたトラクションコントロールは従来の2段階+オフから、3段階+オフに変更。走りの性能だけでなく安全性も高める。

XTに搭載された新技術のひとつが、荷物満載やタンデム時の加速&ブレーキング時に、前後荷重配分を一定に保つ「前後荷重コントロール」。

パワーモードやトラクションコントロールなどの設定がイージーなのもVストロームの美点。XTには右スイッチにクルーズコントロールボタンを新設。

XTのスポークホイールはDID製。フロントフォークはKYB製倒立で、プリロード、伸/圧側減衰力を調整できるフルアジャスタブルタイプだ。

タイヤはブリヂストン・アドベンチャーA41をOEM装着。リアサスはリモートダイヤル式プリロードアジャスターを標準装備。もちろんABSも搭載。

従来から定評のあった車体周りに大きな変更はなし。ボディパーツ変更で車体寸法に変化はあるが、ほぼ同一の車体とみていい。

スズキ自社施設である風洞実験室でのテスト模様。調整方式も変更になった可変スクリーン、フロントカウルの整流効果も高いという。
スズキ Vストローム1050/XT 主なスペック
※( )内はXT
全長×全幅×全高 | 2265×870(940)×1515(1465)mm |
ホイールベース | 1555mm |
最低地上高 | 165(160)mm |
シート高 | 855(850)mm |
車両重量 | 236(247)kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ90度V型2気筒 |
総排気量 | 1037cc |
ボア×ストローク | 100.0×66.0mm |
圧縮比 | 10.8 |
最高出力 | 107.44PS/8500rpm |
最大トルク | 10.19㎏-m/6000rpm |
燃料タンク容量 | 20L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 25.30゜ |
トレール量 | 109mm |
タイヤサイズ(前・後) | 110/80R19・150/70R17 |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・シングルディスク |
まとめ:月刊オートバイ編集部