
SUZUKI Hayabusa
2021年モデル
総排気量:1339cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
最高出力:138kW〈188PS〉 / 9,700rpm
最大トルク:149N・m〈15.2kgf・m〉 / 7,000rpm
ボア×ストローク:81.0mm × 65.0mm
圧縮比:12.5
発売日:2021年4月7日(水)
メーカー希望小売価格:税込215万6000円〜222万2000円
スズキ新型「ハヤブサ」のエンジン特性

実用域の速さも追求し最高のパワー特性に
「最強」とは何か。「最速」とは何か。単なるデータだけでは表せない、深遠なるテーマに対して、新型ハヤブサのパワーユニットは明快な答えを出して見せた。
その答えとは、全域でパワフルであり、ライダーによどみのない、怒涛の加速をたやすく引き出せる高性能であること。300km/hに到達するのは当たり前、ならばそこに至るまでの速さを磨き抜く。新型ハヤブサのパワーユニットは、そんな「扱いやすい最強最速」エンジンにするため、従来型のユニットを徹底リファインしているのだ。
スペックだけ見れば、最高出力は197PSから188PSへのダウン。しかし、トルクの谷は解消され、動力性能も0-200m加速、0-100km/h加速、どちらも新型の勝ち。誰もが速く走れてこそ、最強・最速である。新型ハヤブサのエンジンは雄弁に物語っている。
スズキ新型「ハヤブサ」エンジン解説

新型のエンジンはヘッドやクランクケース、ボア×ストロークなど基本的な設計は従来モデルのままだが、徹底した改良を施された。

チェーンの振れを抑える新しいカムチェーンテンショナーを採用。スリッパー面にテフロンシートを追加してスムーズさも増した。

黄色い部分が新しくなったパーツ。ピストン、クランク、カム、ミッション周りなど、主要なムービングパーツがほとんど改良されている。

排気系は新デザインで軽量化。従来2番・3番のエキパイ間にあった連結パイプを、1番・4番間にも設けて低中速域の力強さも向上。

エアクリーナーボックス容量を10.3Lから11.5Lに拡大。剛性の高い波形形状の蓋は、吸気音の音質向上と同時に軽量化も達成。


スズキサイドフィードインジェクターの採用で混合気を微細化。充填効率が向上することで、低中速での出力とトルクが2%向上。


エアダクトから入ってきた空気の圧力損失を減らし、エアクリーナーへの加圧空気を増やす新形状のスズキラムエアダクトも採用。


電子制御スロットルも新採用され、スロットルボディも新型に。12㎜延長されたインテークパイプにより低中速が力強くなった。

シリンダーヘッドではスズキ独自のTSCC燃焼室が新形状となり、燃焼効率アップ。パワーアップだけでなく排ガス浄化にも貢献。

カムは中低速域でのパワーとコントロール性の向上のため、新しいプロファイルを採用。トルクの谷を消すのに大きな効果を発揮。

形状変更されてこれまでより26g軽量になった新しい鍛造ピストン。ピストン冷却オイルジェットも増加し、耐久性が大きく向上。

スズキクラッチアシストシステムの採用で、エンジンブレーキを抑えスムーズな変速操作を実現。クラッチレバーの操作も軽くなった。

スズキ独自の排気音品質評価プログラムでチューニングされた排気音は、従来モデルよりも魅力的なサウンドとなっている。

ラジエターは空気抵抗を約8%減らすこことで冷却効率もアップ。写真上側がラジエターで、下側にあるのはオイルクーラーだ。

上の表は海外仕様のスペック
上の表で初代、2代目、新型のエンジンのスペックを比較すると、新型は2代目から最高出力が7PS下がり、最大トルクも0.5㎏-mダウンしている。しかし下の図で出力特性を比較すると、2代目の低中速にあったトルクの谷は解消され、上の表の0-200m、0-100km/h加速も新型が最速。新型はスペックだけでは語れない速さと扱いやすさを両立しているのだ。

まとめ:オートバイ編集部