必要な部分に手が入ったカスタムとしての側面も持つ

「乗り続ける刀乗りたちへ」を掲げ、多くの空冷カタナ用パーツを開発・販売してきたオオノスピード。代表の大野さんは自らもカタナ乗りで、パーツの枯渇に代表されるような、ユーザーが困ることを減らし、カタナに長く乗れる環境作りを続けていくという。

それは冒頭のようなパーツ開発にとどまらず、同店で常々作られ、ホームページやフェイスブックページを通じて販売されるコンプリート車両も、その一環となる。

そしてこの車両は、’20年末に作られて販売されたものだ。GSX1000Sをベースにして1100cc化と前後18インチ化が行われている以外は、大野さんの考え=長く乗るための仕様が施されたカスタムでもある。

画像: 必要な部分に手が入ったカスタムとしての側面も持つ

同店の車両はコンプリートではありながら決まった仕様は持たない。あえてあるとすれば、しっかりしたベースを持つこと。そして、長く乗ること、持つことが苦にならないこと。そうした素性を持つところだろう。この車両でも操作を軽くし、しっかり走って止まれて曲がり、長く乗っても疲れないという部分をよく考えた構成を採っている。

こうしたカスタムが完成して用意されることでお客さんは買いやすくなる上に、必要な箇所に手が入った状態だからすぐ、手を入れる必要もなく楽しめる。オオノスピードではカスタム車両を販売する際に、逆にノーマルに近いカタナが下取りで入庫するという好循環もあるようだ。もちろん、同店オリジナルのカスタム/セットアップ/補修パーツは大注目。加えて、こうした車両販売面でも、オオノスピードの動きはカタナファンなら要チェックだろう。

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フロントカウルはオオノスピード製をウインカー部穴埋め加工して装着、透明性が高く耐久性に優れるスクリーンも同店オリジナルパーツだ。

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トップブリッジ変更でバーハンドル化。ハンドルバーはパワービルダー製で、フロントマスターはブレンボRCS、クラッチホルダーも変更している。

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エンジンはオーバーホールプラスαの内容とシリンダー交換等で998ccのGSX1000Sから1100仕様(1074cc)にした上で、ラウンドタイプオイルクーラーも追加した。外観を再塗装、フレームも仕立て直して、前ウインカーはシリンダー前に細身タイプを装着してある。

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キャブレターはTMRをファンネル仕様でセット。クラッチレリーズも変更済み、ハンドル側のクラッチホルダー変更と合わせて、その作動を軽くしてくれるものだ。

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フロントブレーキはブレンボ・アキシャル4ピストンキャリパー+サンスターディスクの組み合わせ。ホイールはダイマグ3本スポークを履く。

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リヤショックはオーリンズ・フルアジャスタブルをチョイス。フルチタン4-1のマフラーはアサヒナレーシング79S+GP-Formulaサイレンサーだ。

取材協力:オオノスピード

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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