ツインプラグヘッドエンジンに今流の18インチを合体

「この車両は元々同じ道内、旭川のタカサキさんでKYBフォークなどを使った、いわゆる18インチ仕様で作ったものでした。それをウチの社長(阿部さん)が手に入れて仕様を変えたんです。今流の足まわり、17インチホイール仕様で使うようなアイテムを使いながら、改めて18インチを履かせてみようって。ですからフロントフォークはφ43mmのナイトロンで、そのためにステアリングステムも換えました。リヤショックもナイトロン。リヤのブレーキキャリパーをゲイルスピード・ラジアルマウントにしたのも今どきですね。セラコート(ブラック)を加えた箇所もあります。

エンジンはワイセコ鍛造ピストンで1135cc、ヨシムラST-2カムやビッグバルブ化もしてあってヘッドはツインプラグ。ツインプラグの点火ユニットはタカサキさん製です。ミッションもブルドックさんの5速クロスが入っています。

ステップはポジションが少しきつかったので、スピードショップイトウさんのに換えています。今ウチで扱うZだと、このSSイトウさん製が多いですね。楽になっていいですよ」(メカドック/畑中メカニック)

画像1: ツインプラグヘッドエンジンに今流の18インチを合体

なるほど、と思える構成。この車両でもそうだが、メカドックが作る車両には的確な作りの中に新しめ、そして評価が高いパーツが取り込まれていることに気が付く。この車両のエンジンで言えばブルドックのミッション。過去に紹介した車両でもピスタルレーシング製鍛造ピストンやPAMS製バルブに点火系、ほかハーネスや電装などといったものがそれに当たる。もちろんワイセコ鍛造ピストンやヨシムラカムなど、定番と言えるものもきちんと使っている。このあたりの目利きも注目だ。

「評判のいいものを選んでいるだけですよ」という畑中さんの言葉にも裏付けがある。

画像2: ツインプラグヘッドエンジンに今流の18インチを合体

「自分の車両ですとか、よく知ったお客さんの車両で相談して使ってみるんです。どんな具合になるのか興味もありますし。エンジンでも途中で開けたりして経過を見れば善し悪しも分かります」

これもなるほどと思える実践の結果でもあった。それにしても、ショップ側にきちんと組む、トラブルシュートやスープアップができる実力やお客さんとの信頼関係がないとこうはならない。

「パーツのことも、作業のことも分かっていないとショップとして生き残れないですから」と畑中さんは続けてくれるが、代表・阿部さんとともに的確な目と作業で壊れない車両作りや修理を行ってきたからの言葉とも取れる。メカドックの所在する北海道はひとたび街(都市部)を出たら頼れるものがないから、不安なく帰れるように。このMk.IIにも通じるそんな考えに基づいた車両の作り込みや提案、ぜひ参考に。

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フロントブレーキマスターはブレンボ・レーシングラジアルでクラッチホルダーはゲイルスピード。ヘッドライトステーはスカルプチャーだ。

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快適に走るディメンションやポジション設定にも注目。ハンドルバーはオーヴァーレーシングで、φ43mmフロントフォークに合わせてステアリングステムをスカルプチャーに変更している。メーターはMk.II純正で紺のベース色にゴールドのストライプが入った外装も純正のまま。シートは足つき等も考慮して加工している。

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ステップは少しきつめのポジションだったというものをスピードショップイトウ製に変更した。適度なバー位置で、メカドックのZでは装着率も高い。

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エンジンはφ74mmワイセコ鍛造ピストンヨシムラST-2カム、ツインプラグ化にZ1000J系純正バルブ(純正流用でビッグバルブ化が図れる)にブルドック・5速クロスミッションと、現代化に際した的確な構成が見て取れる。

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よく走るバイクの基本としての発電、充電、点火に気を遣うのが旧車Zには有効とメカドックでは言う。このMk.IIではツインプラグ仕様や、それに応じたタカサキ製点火ユニット(写真)でそれを満たしているのも特徴だ。一般的な場合ではASウオタニなどを勧めている。

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基本の発電・充電・点火が的確であればより機能が生きるとして、キャブレターはケーヒンFCRφ35mmでブラックのショートファンネル仕様をチョイス。

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フロントフォークは元々装着されていたKYB製からφ43mmのナイトロンNTF43CRに換装し、18インチホイールを組み合わせた。フロントブレーキはブレンボAxial P4 30/34キャリパーをセラコート・ブラック加工しサンスター・プレミアムレーシングディスクに組み合わせる。

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リヤブレーキはゲイルスピード・ラジアルマウントキャリパー+サンスター・プレミアムレーシングディスクでマスターシリンダーもゲイルスピード。スイングアームはウイリーでフロントとの剛性バランスも考慮し、セラコートブラック仕上げで耐候性等も高めた。

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リヤショックはオーリンズの18インチ仕様からナイトロン・ステルスR3に換装。この17インチ的組み合わせの足まわりに改めてMAGTAN JB1ホイール([純正値1.85-19/2.15-18→]2.75-18/4.00-18インチ)ホイールをセットした。スプロケットはJB製アルミ、ドライブチェーンはD.I.D.で530サイズだ。

取材協力:バイクプラザ・メカドック

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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