文:濱矢文夫、アドベンチャーズ編集部/写真:柴田直行
スズキ「Vストローム1050DE」各部装備・ディテール解説
エンジン
1036cc水冷Vツインエンジンを搭載。Vツインエンジンならではの鼓動感とパワフルなエンジンフィーリング。低中回転域のトルクを維持しながら高回転域での伸びがある、よりVツインらしい特性。スロットルボディは電子制御とすることで、緻密な開度制御を行い、安定して排出ガス低減を実現している。
マフラー・リア足まわり
2in1エキゾーストシステムは、Vツインエンジンならではの排気音を演出。大型触媒を配置し、平成32年(令和2年)国内排出ガス規制に対応。リアブレーキには直径260mmディスクを採用。ホイールベースは40mm延長。サスペンションもセッティングを専用のものとし、ホイールリムはクロススポーク化された。
フロント足まわり
オフでの走破性向上を視野に入れ、フロントホイールは21インチ化。フロントブレーキには、対向4ピストンのトキコ製ラジアルマウントモノブロックキャリパーを採用。直径310mmのフローティングマウント式ダブルディスクも相まって、強力な制動力とスムーズなブレーキ操作性を発揮する。
リアサスペンション
リアは工具なしでスプリングプリロードの調整が可能な、ノブ式プリロードアジャスターを装備したKYB製リンク式モノショックサスペンションを採用。伸び側減衰力調整機構も装備し、二人乗りや荷物の積載状況、路面状況に合わせた細かいセッティングを行うことができる。150/70R17のチューブレスタイヤを装着。
フロントフェンダー・ヘッドライトまわり
独特な「クチバシ」のデザインはそのままに、フロントフェンダーは新構造の3ピースとなり、アンダーガードもアルミ製を採用。LEDヘッドランプを装備。往年のパリダカマシンを想わせるマスク。ハンドル位置の関係で、スクリーンは固定式になった。高さは3段階調整可能。
メーター
メーターは新しい5インチカラーTFT液晶多機能マルチインフォメーションディスプレイを採用。ディスプレイには大きなアラートや警告をポップアップ表示する機能が追加。デイモードとナイトモードの表示モードを手動または自動で切り替えることができ、時間や走行状況に関係なく可視性を高めることができる。
燃料タンク・燃費
燃料タンクは大容量の20リットル。WMTCモード値は1名乗車時で19.3km/L(クラス3、サブクラス3-2)と、同クラスのライバルに比べ、航続可能距離が少し長め。
シート
シート(タンデム込み/キャリアある場合はキャリアも)シート剛性を向上させオフでの安心感を高めるため、DEは高さ調整機構を省いた固定式に変更。地上高確保のためシート高は880mm。シート表皮は、グリップ力が高い素材を使用し、長距離ツーリングなどライディング時の安定性を高め、疲労を軽減する乗り心地を実現。
テールランプまわり
テールランプは従来と同じで、Vストロームシリーズではおなじみの形状。ウインカーは細身タイプで、全てにLEDが採用されている。コンパクトなLEDポジションランプ、LEDターンシグナル、LEDテールランプにより、視認性と耐久性を実現した。
スズキ「Vストローム1050DE」主なスペック・価格
全長×全幅×全高 | 2390×960×1505mm |
ホイールベース | 1595mm |
最低地上高 | 190mm |
シート高 | 880mm |
車両重量 | 252kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブV型2気筒 |
総排気量 | 1036cc |
ボア×ストローク | 100.0×66.0mm |
圧縮比 | 11.5 |
最高出力 | 78kW(106PS)/8500rpm |
最大トルク | 99N・m(10.1kgf・m)/6000rpm |
燃料タンク容量 | 20L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 27°30′ |
トレール量 | 126mm |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・シングルディスク |
タイヤサイズ(前・後) | 90/90-21M/C 54H・150/70R17M/C 69H |
メーカー希望小売価格 | 171万6000円(消費税10%込) |
文:濱矢文夫、アドベンチャーズ編集部/写真:柴田直行