ヤマハ「MT-09 ABS」2024年モデルの特徴
マイナーチェンジ! ライディングポジションと装備、デザインを変更、カラーは3色
2014年のデビュー以来、ヤマハ・MTシリーズの中核を担ってきた「MT-09」。最大の個性ともいえる水冷DOHCの3気筒エンジンは、2021年のモデルチェンジで排気量を888ccにアップした。
誕生10周年の節目を迎えた2024年モデルはマイナーチェンジを受け、装備を充実。デザインを一新し、ライディングポジションも変更されている。この新型の開発コンセプトは“The Knight Horse(騎馬)”。従来モデル以上にスポーティな仕様となった。
ライディングポジションは従来モデル比でわずかに前傾・バックステップ調に。ハンドル位置は下方へ約3.4cm、ステップ位置は後方へ約3cmかつ上方へ約1cm移されている。なおハンドルバーとステップはそれぞれ2パターンの位置調整が可能だ。クラッチレバーは新作で全14段階の位置調整が行なえる。
ポジション変更に伴って、エンジン懸架ブラケットの形状と肉厚を変更し、ボディ剛性を向上。リアフレームも新設計された。フロントサスペンションのバネレートは高められ、減衰特性もリセッティングされている。
エンジン自体に大きな変更はないが吸気音を強調するサウンドデザインが施された。従来の3本吸気ダクトに替え、新型は2本の吸気ダクトとし、高周波サウンドを演出。エアクリーナーボックスカバーには、音の響きを強調する「アコースティック・アンプリファイア・グリル」という開口部が設けられている。
ヘッドライトは新設計の小径LEDを採用。テールランプも新デザインになった。LEDウインカーには「二段階フラッシャー機能」「エマージェンシー機能」「消し忘れ機能」が追加されている。
鋭いエッジの燃料タンクは、新たな製法「高意匠プレス成形」でつくられたもの。タンク容量は従来モデルから変わらず14Lだが、形状を変更したことでハンドル切れ角が従来の28度から32度へと片側4度ずつ増している。
メーターには5インチフルカラーTFTディスプレイを新採用。スマートフォンとのBluetooth接続が可能で、専用アプリを使えばナビも表示できる。ハンドルスイッチは新設計。USBタイプCの電源ソケットはシート下に備わる。
ライディングモードは「スポーツ」「ストリート」「レイン」の3種に加え、2つのカスタム枠が用意されている。クイックシフターとクルーズコントロールシステムも標準装備。クイックシフターは加速中のシフトダウンや減速中のシフトアップにも対応した最新のものだ。また、滑りやすい路面での減速時やシフトダウン時のスリップやロックを抑制するBSR(バックスリップレギュレータ)が新たに搭載されている。
車両価格は税込125万4000円。ボディカラーは「ダークグレー」「ブルー」「マットダークグレー」の全3色となる。発売日は2024年4月17日。なお、上級グレードの「MT-09 SP」は2024年夏頃のリリース予定ということで、価格やスペックの発表は見送られている。
ヤマハ「MT-09 ABS」2024年モデルのカラーバリエーション
ダークブルーイッシュグレーメタリック8(ダークグレー)
ディープパープリッシュブルーメタリックC(ブルー)
マットダークグレーメタリック6(マットダークグレー)
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ヤマハ「MT-09 ABS」2024年モデルの動画・写真
ヤマハ「MT-09 ABS」2024年モデルの主なスペック・燃費・製造国・価格
全長×全幅×全高 | 2090×820×1145mm |
ホイールベース | 1430mm |
最低地上高 | 140mm |
シート高 | 825mm |
車両重量 | 193kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列3気筒 |
総排気量 | 888cc |
ボア×ストローク | 78.0×62.0mm |
圧縮比 | 11.5 |
最高出力 | 88kW(120PS)/10000rpm |
最大トルク | 93N・m(9.5kgf・m)/7000rpm |
燃料タンク容量 | 14L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 24°40′ |
トレール量 | 108mm |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17(58W)・180/55ZR17(73W) |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・シングルディスク |
燃料消費率 WMTCモード値 | 21.1km/L(クラス3・サブクラス3-2)1名乗車時 |
製造国 | 日本 |
メーカー希望小売価格 | 125万4000円(消費税10%込) |
まとめ:西野鉄兵